UXデザイン 初学者が上達するためのコツ
UXデザイナーとしてもうすぐ17年目を迎える私が、これまでの経験をもとに「初学者のあるある」と「上達のコツ」についてお話しします。
UXデザイン初学者あるある
UXデザインを学び始めたばかりの方が、ユーザーの価値を言語化する際、次のような言葉を使いがちです。
「わかりやすい」「使いやすい」「うれしい」「便利」
これらの言葉は、解釈の幅が広いため具体的な体験がはっきりしません。一方で熟達者は、もっと具体的な言葉を用いて価値を設計します。
なぜ具体的なワードを使う必要があるのか?
「わかりやすい」を例に、初学者と熟達者の言語化の違いを見てみましょう。
このように「わかりやすい」という言葉を具体化することで、対象の体験を鮮明にイメージできます。抽象的な言葉では、本来フォーカスすべきユーザー体験がぼやけてしまうのです。
解像度を高める必要性
初学者と熟達者の例を比較すると、具体性のある熟達者の方が効果的な施策を打ち出せることが明確です。
解像度の高い言語化は、以下のようなメリットをもたらします。
精度の高いUX成果物が作れる
仲間への具体的な共有が可能になる
ユーザーリサーチや競合調査の観察眼を養える
つまり、解像度高くユーザー体験を言語化することは、UXデザインにおける基礎スキルなのです。
上達のために
提案:NGワードを設定する
「わかりやすい」「使いやすい」「うれしい」「便利」といった抽象的な言葉をNGワードにしてみてはどうでしょう?
初学者が「わかりやすい」といった抽象的な言葉に頼りがちなのは、ユーザー体験を高い解像度で捉えられていないからです。一方、熟達者は具体的な言語化が可能で、図や表での補足も適切に行います。
NGワードを設定すると、説明が一言で済まなくなるため、具体的な価値を説明せざるを得なくなります。これが言語化能力のトレーニングに繋がります。
知識をつける
もし上手く言語化できない場合、それは語彙力ではなく知識不足が原因であることがほとんどです。知識を深めることで、自然と観察力や言語化能力が向上します。
知識を得る方法例:
UXのセオリーやデザインパターンを学ぶ
ユーザー調査を行う
自己エスノグラフィ(自分の体験を内省して言語化)を実践する
このとき、 熟達者に直接質問することは控えましょう。訓練なので、自分で考え、自分の言葉で表現する訓練が重要です。学びの成果をレビューしてもらう形で活用しましょう。
筋トレあるのみ
タイトルに「コツ」と書きましたが、実際には近道はありません。学びと実践の繰り返しこそが上達への鍵です。大変ですが、一緒に頑張りましょう!わいもやったるで!
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