知ってる!天中殺って!
これまでのあらすじ
前回のつづきです。
字を見るだけでなんだか怖そうな「天中殺」ですね。
とはいえ、こわいこわいと脅かすだけでは占い師失格なので、もうちょっと冷静にじっくり研究してみましょう。みなさまもぜひご一緒に。
誰にでも巡ってくる「天中殺」期間
いろいろあるんですが、まずは誰にでも巡ってくる天中殺期間についてです。
「寅卯天中殺グループのみなさん、おつかれさまでした。今年と来年は、辰巳天中殺生まれのみなさんの天中殺期間です」みたいな話、聞いたことありますか?ここご覧くださるような方々はもちろんご存知でしょう。
天中殺のグループは6種類あります。
生まれ日の干支が何番かによって、どのグループになるかが決まるので、誰でも必ずどこかのグループに配当されます。
各グループについての各論はそのうち。
いまはものすごく単純化して超ざっくり説明だけ。
戌亥天中殺(精神世界得意・現実苦手)
申酉天中殺(社会生活得意・家庭苦手)
午未天中殺(上から引き立てられ・目下は苦手)
辰巳天中殺(現実世界得意・精神苦手)
寅卯天中殺(家庭生活得意・社会苦手)
子丑天中殺(目下から慕われ・目上は苦手)
それぞれのグループには、必ず得手不得手があります。
誰にでも必ず「欠け」があるという前提で、すべて素晴らしいオールマイティな人はいないという設定なのです。それなのになぜか人は自分の「欠け」を求めてしまう、という話がありまして、ここらへんがとても人間ぽくておもしろいんですが、それはまたそのうち。
自分が属するグループの名前「○○」天中殺の「○○」の十二支が年とか月とか(細かく言えば日まで)巡ってくるときが、その人にとっての「魔の時間帯」みたいな言われ方をするんですね。さてどうでしょうか?
そもそも「天中殺」とは?
テレビ向けの演出抜きで、そもそも「天中殺」ってどういうものとして定義されているきたのでしょうか?
原典算命学大系(1981年)
天中殺〜星の神秘と命運(1972年)
確かにはっきりと「よくない」「思い通りにならない」時期であるとの旨が記されていますね。
どちらも読み進めていくと「天中殺は怖い。おそろしい」と感じる描写がたくさんあります。
うーんなるほど。さらに時代を遡ってみると「天中殺」ではなく「空亡」の解説だったら見つかります。
新推命学(1950年)
おそらく重要資料なので、少し長くなりますが引用します。
言葉遣いは固くてちょっとむずかしいですが、ここに綴られている内容は、現在も説かれている「天中殺」の解説とほぼ完全に一致!しています。
天の気が味方してくれないとき?
さきほどの一覧表をもういちどご覧ください。
十種類の天干
十二種類の地支
順番に組み合わせていくと、最後に地支が二つあまります。
次のサイクルは、余った地支からスタートして、また二つあまります。
天干は「天」なので精神の象徴
地支は「地」なので現実の象徴
となると、現実だけがあって、精神がないのが「不自然融合」のタイミング、というわけです。
それを「天の気が味方してくれない」とか「頭がないのに行動だけしようとする」とかいろんな表現をされるわけです。
いろいろ諸説あり、ではありますが、概ね一致した解釈としては「おやすみのとき」です。
積極的に攻めると失敗するので、おとなしく受け身で過ごす
お金儲けや地位や名誉より、形にならないことをやる
↑ 曲解されると「天中殺のあいだずっと、お墓参りと勉強だけってわけにいかないでしょ!」とお怒りになる方がいらっしゃるので、その人の状況に合わせた丁寧な説明がだいじです。
つづく。
そうそう。これまでいろんな解説を伺ってきましたが、いちばんわたしが納得したお話はこのあと有料ゾーンに続けておきます。
ではマニアックゾーン。はじめ!
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占い世界でのあなたの探検が、よりよい旅路となりますように!