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ジャズバイオリンを学ぶ上で重要なこと

こんにちは。ジャズバイオリン奏者の佐治拓人です。

今回はジャズバイオリンを学ぶうえで重要なことについて書いていきたいと思います。


それは、

大好きなジャズプレイヤーを見つけること

です。


・・・当たり前ですね笑

ジャズに限った話ではありませんが、憧れの目標となるプレイヤーがいると自分のやりたいことがイメージしやすくなります。

特にジャズバイオリンについては、

日本国内のジャズバイオリン教則本は「ジャズ風に弾いてみる~」みたいないわゆるなんちゃってジャズみたいな物ばっかりです。まともな教則本は本当に限られています。

小手先だけ「ジャズっぽく聞こえるテクニック」のような物を取り入れていってもジャズバイオリン、ひいてはジャズの本質には近づかないと僕は考えています。

海外のジャズバイオリニストやジャズプレイヤーを聴いてジャズの大切な語法やアプローチを真似していくほうが結果的に近道になると思います。


代表的なジャズバイオリン奏者として一番に名前が挙がるのは、やはり

Stephane Grappelli(ステファン・グラッペリ)

でしょう。

彼の抜群なスウィング感、甘美なトーン、独特のフレージングなど、どこをとっても素晴らしいです。

彼が好きでジャズバイオリンやジプシージャズを始める人も多いと思います!僕もその一人です。

彼の演奏をコピーすることでジャズ特有のスウィングするボウイングを理解することができます。ジャズバイオリンにおいてこのボウイングが最重要事項になると思います。


彼はどちらかというとスウィングジャズ寄りのバイオリニストに該当します。

もしジャズバーなどで行われているようなジャズセッションに参加するのであれば、ビバップやモダンジャズなどといったような、スウィングジャズやジプシージャズとはまた違った語法や知識が必要になります。

このあたりは後日また詳しく書きますが、最近のジャズはとにかく色々なジャンルからの要素が合体してできているので、たくさんのジャズプレイヤーを聴いてみるのが良いと思います。


・・・余談ですが、彼はピアノも堪能でした。演奏を聴くと、バイオリンの時とは全く違ったプレイをしているのがわかります。本当に多才ですね!




僕が一番好きなジャズバイオリニストは

Didier Lockwood(ディディエ・ロックウッド)

です。

彼はStepane GrappellliやJean-Luc-Pontyの影響を受け、ジプシージャズやフュージョン、プログレ、モダンジャズ等様々な要素を取り入れた現代的なジャズバイオリニストでした。

彼の美しさと切なさが入り交ざったような少しスモーキーなトーンが非常に好きです。

ジャズ独特の音を呑む表現もボウイングに随所に用いられています。こういったいわゆるゴーストノートはクラシックではあまり用いませんが、ジャズやファンクなどのリズミックなジャンルでは非常に有効です。

またエレキバイオリンやエフェクターを駆使し彼独特の世界を表現することもあります。

もうとにかくかっこいいのでジャズバイオリン好きには是非聴いていただきたいです!



日本ではなかなか知られていませんが、海外には昔から現代にいたるまでたくさんのジャズバイオリニストがいます。

そのプレイスタイルも人によって様々です。ぜひ好みに合うジャズバイオリニストを見つけてみてください!

そしてバイオリン以外の楽器のジャズプレイヤーもたくさん聴くことで結果的にジャズバイオリンが上達します。

あなたの好きなジャズを探してみましょう!


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