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映画【デッド・ドント・ダイ】

原題The Dead Don't Die
製作年2019年
製作国スウェーデン・アメリカ
合作配給ロングライド
上映時間104分
映倫区分R15+

【評価】
★3.5(5段階評価)

【感想・レビュー】
―だからジム・ジャームッシュ―

初めに言っておこうと思うが★3.5は私にとって高い評価ではないのだが、この映画に関して何を持ってして評価なのか。評価とはなんだ?もう自分自身謎になった為のとりあえず平均点みたいな逃げの姿勢で3.5ある。どうしてこうなったかのひとつだけ確かなのは監督ジム・ジャームッシュのせいであるということだ。

話の筋はよくあるゾンビもの。

小さな田舎町に突如現れたゾンビが次々と人を襲っていく。たった3人の警察官はどんどん増えていくゾンビを目の前にして…。みたいなこのぐらいの説明できちゃうどシンプルな話である。

が、

このシンプルな話を何故もこう賛否両論に仕立て上げてしまったのか。

この作品のレビューを見ると驚くほど真っ二つである。

「全然面白くない」「時間のムダ」

「さすがの世界観」「これぞジム・ジャームッシュ」

こんな感じである。

恐らく理由はこの空気感である。

ふた昔も前はゾンビ=ホラーであった。もちろん今も大抵そうであるが、余りにもゾンビが多種多様に湧きすぎて、ゾンビ=コメディの側面が増えてきたような昨今。

ゾンビコメディというシュールな状態をさらにシュールへと誘った結果がこの空気感なのだろう。

もはや笑っていいのか笑えるのか笑えないのかすらわからない、が、なんかニヤニヤしちゃうみたいな。

ニヤニヤできた時点で私は恐らくこの映画を楽しめたのであろうとは思うが、「ジム・ジャームッシュがまともに面白おかしいゾンビコメディを作るわけねーよな」ぐらいの気持ちがあったので変な話、何が来ても楽しめたのだ。

さて、そんな気持ちの準備をしなければこの映画はどう見えただろうとちょっと考えてみよう。

きっと、初めは不思議なテンポながらゾンビが出てきたところであー、ちょっとグロいかもと思い、どんどん増えていくゾンビに怖くなくなっていって(笑)。笑っていいのかわからない不思議会話に混乱し、トンデモ展開に?が広がり唖然として劇場をでる。

そんな感じだろう。
へんなB級映画にあたったなー。ぐらいかなと。

恐らくこの映画はジム・ジャームッシュを意識してるかしてないかで面白度合いが変わりそうである。そういった人を選ぶといったところは好きではないが、どんな作品でも「面白い、面白くない」の感想がある限り作り手だってどんなアプローチをしても文句は言えない。言えるのは感想ぐらいだ。

さて、話を戻して、話の内容はB級映画っぽくあってもB級の枠に収めないのがこの監督であろう。収まらないのではなく収めないところがポイントだ。

まずは豪華俳優たち。ビル・マーレイ・アダム・ドライバー、ティルダ・スウィントン、スティーヴ・ブシェミ、クロエ・セヴィニー、トム・ウェイツ、セレーナ・ゴメス、ダニー・グローヴァー、ケイレブ・ランドリー・ジョーンズなど。まぁ豪華。(あまり俳優はわからないのですが、全員有名だそうで)

もうなんというかYouTuberもびっくりの「この面子でゾンビ映画撮ってみた!」感。多分根本的にはそういうことないかと個人的には思っている。

後は、ゾンビ自体が人の欲望だったりタガが外れた状態へのメタファーだとするのならば、わざわざそこを強調したり、どシンプルなストーリーをわざとらしくシュールに持っていくあたりが、嫌味なのか、わざとなのか、作ってみたらこうなったのか、もはやわからない。笑

とりあえず意味合いとして環境問題も付け足したってことなのか環境問題を言いたかったからここまでストーリーを緩くしたのかも、もはやわからない。笑

私はもうジム・ジャームッシュを意識して意識してもはや恋しているような気持ちで見てしまい、冷静なレビューができてないのだ。

この映画が好きとか嫌いとかではなく好きでありたいという気持ちである。そして好きである以上、何をしても可愛いのだ。

これからこの映画を見た方は色んな考えに苛まれて欲しい。単純に楽しんで頂いてもいいし、つまんないでもいい。

気が向いたら率直な感想を教えて欲しい。

恋してしまった私はもう一回見ようかなという気持ちになってのだ。

なので今回は評価3.5!書いててもわっかんねえもう!笑

今回は以上!

【公式HP】
https://longride.jp/the-dead-dont-die/

【予告】

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