後輩からの期待というプレッシャーへの対応(三宅健くんのインタビューから考えた)

【四半世紀のアイドルファンが想うこと★V6★ vol.113】

何かの組織に入ると、先輩後輩ってある。

後輩って、上下関係が厳しい組織だとしんどいかもしれない。
でもそんな厳しい組織でなければ、できなかったり失敗して当たり前、責任も取らなくてもよい。ある意味では気が楽で、その間に色々と覚えればよい。

ただ、何年かして気がつくと自分より上が減って、いつのまにか先輩のポジションになっているかもしれない。
先輩になってくると、後輩にいいとこ見せたいし、ちょっと失敗もしにくくなってしまう。

先日活動を締め括ったV6は、26年(厳密には27年目の1日目)活動した。そうすると、子どものころにV6を見て憧れて、ジャニーズに入ってくるということも出てくるようになった。

三宅健くんは、今月から舞台「陰陽師」で主演するが、共演がジャニーズの林翔太(1990年生まれ)さんだ。
林さんは、もちろんまだ一般人だった子どものころ、V6のコンサートを見に行ってV6に憧れた。そして10歳でジャニーズに入った。

今回の共演にあたって、健くんと林さんは雑誌で対談している。

そうすると、健くんは、憧れの先輩はSMAPさんだったそうだ。
SMAPさん、V6、林翔太さんと、憧れの連鎖が続いていく。

四半世紀もV6のファンをやっていると、健くんに憧れて現実にジャニーズに入って活躍する人も出てくるんだなあと時間の経過に感慨ひとしお。

翔太さんは、健くんに憧れていたそうだ。

「子どものころから毎日のようにV6のコンサート映像を観ていて、『このお兄さんの踊り方が好き!』と思ったのが、健くんだったんです。」

「髪型も健くんのマネをしていました。」

「DUET」2022年3月号

こんなに自分に憧れていた人が後輩に入ってきたら、よおしより頑張るぞって人もいれば、逆にプレッシャーで今まで何気なくできていた仕事でも緊張してしまうかもしれない。

センパイ健くんは自然体だ。林さんのそんな憧れ過去をカミングアウトされてこんな答え。

へえー、そんなの知らなかった。「好き」の気持ちを原動力に入所までしたのが、林のすごいところだよね。

同上

この健くんの話に余裕を感じ、普段あまり現在の健くんの年齢を意識したことなかったが、やっぱりジャニーズで重鎮の域に入ってきたんだなあと長年のファンとしては感慨ひとしお。

ただ、こんな風に後輩からの想いがプレッシャーで応えられないと思う人もいるかもしれない(私事ですが私もそうです)。

そこで、探してみました、心理学者の本から。そうしたら、いい示唆がありました。
スタンフォード大学に入学したものの、心理学入門での最初の試験に落第した学生の話だ。

「スタンフォードに合格したのだから、きっとできるはずだ」と自分を信じて、底力を発揮しました。さらに、大学で活躍するために必要なスキルを身につけ、人間関係を築きました。

「スタンフォードのストレスを力に変える教科書」著:ケリー・マクゴニガル 訳:神埼朗子

これだけ読むと気の持ちようなのかなとか、スタンフォード大学が優秀すぎるのでその学生だから何とでもなったんだろうとも思える。

ただ、新しいスキルや人間関係を身につけたというところは示唆に富むような気がする。
今までのスキルや人間関係だけで後輩にいいところ見せようとしても、プレッシャーに潰されてしまうかもしれない。でも、これを機会に新しいことを学んだり、自分の仕事を見直したりしたら、プレッシャーは感じつつも、今までとはちょっとだけでも違うパフォーマンスが発揮できるのかもしれない。

健くんに憧れてた後輩の話から、現在の健くんの余裕、それからプレッシャーについても考えさせてもらった。

健くん、林くん、たくさんの共演者や製作者の方々とともに、きっといい舞台を完成させてくれると思う。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?