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『まとめ』歴史を変えた6つの飲み物〜コーヒー編〜

ビール、ワイン、蒸留酒、コーヒー、茶、コーラから見る世界史

長々と続けてますが、今回はコーヒー
ついにアルコールが抜けてきました。
今も昔もコーヒーを介して人が集まって話したり、情報を得たりするのは変わりません。スタバでMacを開いてるのも、ルノワールで話してるのも、本質は昔も同じ。
そんな話をしていきますね。それでは、、、

頭が冴える飲み物の登場

コーヒーはアラブ世界では15世紀半ばにはイエメンで普及していました。この頃にはコーヒーが飲まれていたそう。
それ以前にも実を噛んでカフェインの覚醒効果を得ていたと思われます。

飲む習慣が広まるにつれ、市場などで販売され、その後はコーヒーハウスが出来るようになりました。
アルコールを飲まないイスラム教徒には、このコーヒーという飲み物がハマり、コーヒーハウスに集まり様々な議論をする場になりました。つまり一種の集会場所になっていったのです。
ここでは噂話や政治討論、チェスやバックギャモン(西洋すごろく)の場の温床となります。

こうなると健康問題や宗教的な問題でコーヒーを禁止する動きも出てきます。権力者の立場が揺らぐのを嫌った面もあるでしょう。実際に禁止する法律も施行されたが結局は効果がなかったそうです。

ヨーロッパへの伝来、コーヒー裁判

17世紀初めには大航海時代も幕を開け、ヨーロッパの人達が異国から入ってくる新しい物とたくさん出会います。
もちろんコーヒーも入ってきて、時のローマ法王クレメンス8世がイスラム教の飲み物であるコーヒーに対する態度を決める様に求められました。結果としてコーヒーの味と香りに魅了された法王はキリスト教徒がコーヒーを飲む事を認めてしまいます。
まぁ美味しいですからね。。。

それから1650年代にイギリスに、オランダのアムステルダムとハーグにもコーヒーハウスが登場します。
イギリスでは最初は1650年、オックスフォード大学の近くにジェイコブというユダヤ人が開店。その2年後にはロンドンでも初めてのコーヒーハウスが出来て、その後大量にコーヒーハウスが建ちます。
今はイギリスといえば紅茶ですが、元々はコーヒーが席巻していた時代があるのです。

アルコールからカフェインへ

ヨーロッパは安心して水が飲めなかったので、水よりも発酵により殺菌されたアルコールを常飲していました。なので朝からビールやワインを飲んでいました。

時はロンドンが商業都市として台頭してきた時代。
ビジネスをするのにアルコールを飲んでいては支障が出てくるので、コーヒーが支持されます。
この頭が冴えるコーヒーという飲み物を飲みながら議論を重ねる場としてコーヒーハウスに人が集まります。
チャールズ2世もイスラム世界と同様に、この流れを危惧し1675年「コーヒーハウス禁止宣言」を公布。しかしコーヒー人気は収まらず、むしろ王の権威の失墜を恐れ容認。

またコーヒーハウスにて郵便を受け取れる習慣が広まり、この場を介してビジネスが行われ、情報が行き交い、物価動向を知れて、流行もわかる、そんな情報の発信源、現在のインターネットの様な場所となりました。

一方フランス、パリでもコーヒーハウスは流行っていたのですが様子が違いました。
フランスでは出版に対する厳しい抑制と検閲がなされてました。なのでコーヒーハウスで新聞などの出版物が乏しかったのです。
さらにコーヒーハウスの中に政府のスパイが潜んでいたので会話には常に気をつけなければいけませんでした。
国家の悪口を言うものはバスティーユ牢獄に入れられる恐れがあったのです。

そんなフランスは革命が間もなく達成される時期。
財政危機の高まりと国王への不満が巻き起こっていました。
そして1789年7月12日、カフェ・ド・フォアにおいてカミーユ・デムーランという若い弁護士の言葉によりフランス革命が始まりを告げるのです。

まとめ


ロンドンでは自由な発言でビジネスを活性化させたのに対し、パリではフランス革命へと向かう場となった違いは興味深いですね。
ただどちらも人々を繋げ、時代を進めた出来事がコーヒーを介したのです。

現代もスターバックスを産んだシアトルで、インターネットの巨人グーグルも拠点があるのは感慨深い。
革新とネットワークとコーヒーは深い関係があるのです。

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