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台湾トーク 片倉佳史VS内海彰

 昨日、日本時間22時(台湾時間21時)より、Youtubeを用いたライブ配信を行ないました。僕と同じ台湾在住25年以上の作家、片倉佳史さんとのトーク番組です。テーマは「今日、食べたもの〜リアル台湾ごはん」。30分だけの短い対談にするつもりが、またしても2時間近くも話してしまいました。今後も毎週木曜日の日本時間22時(台湾時間21時)前後に彼との対談を続けていく予定です。彼とは昔からお互いに情報交換をしているんですが、会って話すといつも時間を忘れて長話になってしまいます。今後はなるべく30分から1時間ぐらいまでの対談を目指したいです。
今回のアドレスは→https://www.youtube.com/watch?v=7NTh3IvCXNU

 昨日話題に出た、ベトナム料理のフォーのような平たいライスヌードゥルは、米粉(bí-hún)や米篩目(米苔目目:bí-thai-ba̍k)など断面が丸いライスヌードゥル同様にスープ料理や炒め物、そして和え物などに使用されます。台湾のレストラン、食堂、屋台などの飲食店で食べられる平たいライスヌードゥルの主な物に、台湾ホーロー系の粿仔(kóe-á:クエアー/粿仔條=kóe-á-tiâu:クエアーティアウ※台湾ホーロー語発音)、台湾客家系の面帕粄(mien-pha-pán:ミェンパァパン/粄條pán-thiàu:パンティアウ※台湾客家語発音)、香港・広東系の(河粉:ホーフェン※中国語発音)、ミャンマー・雲南系(粑粑絲:パパス※中国語発音)や(米干:ミィカン※中国語発音)、福州、馬祖系の鼎邊糊(diāng-biĕng-gù:ティアンピェンクウ※福州語発音)などがあります。

 それから米粉(bí-hún)の話題ですが、2014年に人口添加物の問題で法規が変わり、現在では米より添加物の割合が多い物には米粉という名称が商品パッケージの表示で使えなくなりました。米の使用量が少なく太めの物は水粉、細めの物は炊粉とパッケージに表示するようになったんだと思います。新竹米粉は細いですが、埔里の米粉は太めで有名です。

 台湾料理Ke-kńg(雞卷・雞捲)は鶏肉料理ではないという話題ですが、豚肉や魚のすり身、タケノコ、ニンジン、クワイ(馬薺 : Bé-chî)、ネギなどを網紗(Bāng-se : バンセェ=あみあぶら)や豆皮(Tāu-phoê :タウポェ=ゆば)に包み巻いてから揚げた惣菜です。元々はおかずの残り物をいろいろ加えて、”あみあぶら”に包んで揚げていたことから、「加捲」と書くのが正しいはずだとか、鶏の首の形に似ているから「雞管」のはずだとか、という説があります。 南部出身者はKián-á(繭仔)と呼びます。細長い形や繭の形に似た惣菜を指すようです。中国の福建省に「五香肉捲」や東南アジアのマレーシアに「滷肉(Loh-bak)」といった類似食品があります。

 僕が対談の中で発音した客家系ライスヌードゥルの粄條(pán-thiàu)のアクセントがなんだか客家四縣方言と海陸方言のチャンポンみたいになっていました。日本語中心の会話をしていると、日本語に引きずられて、台湾語や客家語、中国語のアクセントが狂うことがありますね。注意が必要なことを実感しました。片倉さんと食べ物の話題を話し出すと、つい長話になってしまうので、話をコンパクトにまとめる努力も今後の課題ですね。

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