『らんまん』第36回 天衣無縫、天真爛漫

 牡丹を授けられたものは、見知らぬ世界へ旅に出る――『八犬伝』に憧れる寿恵子は、万太郎から牡丹の絵を受け取り、冒険に出ようと決めました。

春の味覚を味わう

 まつがアサリを料理しています。寿恵子はまたかと言いますが、今が旬だとまつは返します。ここで歌詞職人の文太が、ヨモギを練り込んだ新作和菓子を見せてきます。アサリにヨモギ。こういう旬の味が日本の味覚だと思い出させてくれる。素敵な場面です。どちらもおいしそう!
 これが和食の強みだと思うんですよ。寿司とか、和牛とか。それを否定するわけじゃないけれども、そういういかにも「おもてなし」というモノでなくて、庶民が味わう四季の味に、魅力があると思いますね。
 ここで、ご飯前だと叱られつつ食べちゃう寿恵子からは、幼さが見えてきます。そんな寿恵子が、文太にかるやきを店において欲しいと頼むところに、年頃の芽生えも感じると言いますか。文太はここでかるやきなんて駄菓子を出したことを詫びています。店の格を大事にしている相手同士だからこその、言葉ですね。
 まつがアサリをお裾分けすると、文太は椀を掲げてお礼を言います。こういう仕草がいいですね。

鹿鳴館に行きたい!

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