『らんまん』第64回 竹雄と万太郎、これからは義兄弟に
竹雄が話があると言い出した時、万太郎もわかっていました。振り向いた万太郎は、もう涙ぐんでいて子どものように泣き出してしまいます。
青春の終わり
万太郎も薄々わかっていました。いつか来るとわかっていても、先延ばししたい。そんな気持ちがあったのでしょうね。ここで話はまとまっていて、万太郎は綾との結婚はどうするのかときく。竹雄はここでまとまったら大奥様ことタキに話すと返します。祝う万太郎です。
感動的なんでスルッと流しそうになるのですが。このことは当事者である竹雄と綾、それに万太郎しか知らない。竹雄は父の市蔵にすら語っていない……大丈夫かな? このドラマは伏線が上手で、きっちりと示しておいて、別の要素ですっと隠すようなことをする。それが気になるから、続けてみたくなるんですね、引き込まれます。
万太郎は姉と自分を支えてくれたことにお礼をいい、一生かかっても返せないと言います。竹雄はそれに対し、「わしの方がもらうたがじゃき」と返します。ここで下世話な勘定をしますと、竹雄は番頭から当主の婿になるわけだし、元は取れたといえる。そういうことでなく、あの歳月が宝物だとこのドラマをずっとみていたらわかりますね。ステータスは二の次じゃき。それでいて、駄目若の世話は手間がかかったと付け加えることも忘れません。
ここで幼少期からの回想が流れます。万太郎は本当に大変だったな。欲を言えば、祐一郎から殴られてそれをかばった場面も欲しい。と、こう思えるくらい名場面が多いことがいいんですよね。
かくして楽しかった青春時代は終と噛み締める、そんな二人です。竹雄はもう東京には戻りません。薫風亭のおっかけお嬢さん方は残念でしたね。
9歳からずっと仕えてきた井上竹雄に感謝する槙野万太郎。これは感動的な場面です。とはいえ、峰屋からは離れない。義兄になるとはしゃいでいます。
嫁ぐ娘よ
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