『らんまん』第63回 あなたの目は、よく見えるから
竹雄が言い出し、三人は横倉山に向かいます。
助手の引き継ぎ
これは竹雄の提案というのが重要だと思えます。
竹雄はもう、綾を支える段階に入ろうとしている。万太郎を支える役目は寿恵子。つまり引き継ぎですね。寿恵子は山に入るところで、名乗るあたりからも適性がある。そういう人智を超えた神秘を信じるところがある。
三人は山を歩きます。万太郎は一人ではしゃぎ回る中、竹雄は採取の仕方をしっかりと教えてゆきます。ここで竹雄は、天才万太郎と、凡人である自分たちの違いをふまえつつ、丁寧に教えてゆきます。自然と万太郎の特殊性がわかるようにもなっています。視聴者にもそれが伝わってきます。
万太郎は植物と人の区別がないので、はっきりいって変人です。それだけでなく、万太郎って功名心がないんですよ。植物学とは人間の役立つものを優先的に探す。東洋の本草学は医学につながるし、西洋のプラントハンターは茶葉筆頭に儲かるモノを“ハント”してきた。そうでなくて万太郎はまるで植物の精のようにはしゃいで分け隔てがないように思えますからね。
植物の申し子
よろしければご支援よろしくお願いします。ライターとして、あなたの力が必要です!