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『らんまん』第58回 嫁にくるなら勝負

 万太郎と寿恵子は、結婚を前にして佐川へ向かいます。峰屋には役人が来ており……。

どうかこの日だけは

 綾は甑倒しの日だけは勘弁して欲しいと訴えます。半年間働きにきた蔵人をねぎらう日だから、今日だけはどうかと頼み込むのです。臙脂色の着物になった綾は風格が出ています。
 しかし役人は徴税より宴会を重視するのかと聞かない。綾は蔵人のために土下座し、許しを乞います。市蔵たちも頼み込み、横流しはしないと言います。
 そこへ万太郎が割って入り、信じることはそんなに難しいのかといいます。若旦那と呼ばれた万太郎は上田から訝しまれるものの、万太郎は全てを捨てて東京大学に通っているといいます。竹雄がここで政府の事情を言います。西南戦争での出費。地租改正がうまくいっていない。だからこそ搾れるだけ搾ろうとしていると。万太郎はだからこそ思いやって欲しい、一日くらいずらして欲しいと柔らかい声で言います。峰屋は深尾のお殿様のために酒造りをしてきたと、説得にかかります。

 するとこの様子を見ていた佐川の人々が、峰屋は無実だと叫び出します。自由民権運動が活発な高知らしい光景かもしれない。こうなると役人も出直すしかなくなります。庶民には厳しいくせに、日本史上最悪の汚職まみれだったのが明治政府の嫌なところですね。利権利権で進めてさ。
 この解決だと、綾と万太郎、どちらの優劣もないわけでもある。そして周囲を味方につける大切さも伝わってきます。

御料人様はお綺麗じゃ

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