しめ縄づくり。
12月13日は正月事始め。
本来はこの日から、お正月の準備を始めます。
毎年12月になると、年賀状の準備や大掃除、お正月飾りも買いに行かないと…とは思っているのですが、腰が重くなかなか準備が進んでいません。
(暦生活メンバーなのに、すみません…)
そんな中、今年は近くで「しめ縄プロジェクト」という手作りでしめ縄を作ることができるワークショップが開かれるということで、「どんなしめ縄が作れるんだろう」とわくわく期待しながら参加してみました。
会場は大阪市城東区の若宮八幡大神宮。
仁徳天皇を御祭神とする神社で、古くから地元の方に愛されている神社です。
どのような方が参加されるのだろうと少しだけ不安になりながら会場に向かいましたが、親子やご夫婦で参加されている方が多く、会場はとても賑やかな雰囲気でした。
ワークショップでは、まず、お正月のお話があり、「お正月って何なのか?」「なぜ、お正月飾りをするのか?」「なぜ、お餅を食べるのか?などなど聞かせていただきました。
その中でも面白かったのが、お正月の期間のお話。
お正月は、実は1月の1ヶ月のことをあらわし、31日間なんです。
年末年始の休み明けに、ぼーっとしていると「いつまでお正月気分しているの?」と怒られたことのある方もいらっしゃるのではないでしょうか?
これはまさかの間違い!お正月は1月のことを表すので、お正月気分で過ごしていることに間違いはないのです。
他にも、門松は神様の依り代であり、年神さまをお迎えするための目印であること。しめ縄は聖域をあらわしていること。鏡餅は年神さまが食べるものであり、その年神さまの魂が宿ったお餅を私たちも食べることで、一年の健康を願うという意味があることなど。
知っているようで知らないことが多く、たいへん勉強になりました。
お話の後、ようやくしめ縄づくりがスタート。
稲はひねりやすいように、水に浸けられています。
材料はこちら。
太い方がしめ縄になる稲。細い方がしめ縄をくくる紐です。これらを編んでいきます。
まずは、稲の束を上から下まで両手でひねりながら、1本1本を柔らかくしていきます。ここで、きちんと柔らかくしておかないと後から苦労します。
ひねり終わると、稲を止めている先がバラバラになるのでトントンと整えます。写真は教えて下さった講師の方です。さすがに手際がいい!
その後、稲を3つに分けてその内の2つをひねっていきます。
ここからは2人で1組になって作ると、作業しやすいです。
ひとつひとつを時計回りにひねって、2つを反時計回りに編んでいきます。
この動作を繰り返していくのですが、これが難しい!
普段の生活でものを強く握ることがないので手が痛い…
なかなかの力がいりました。しめ縄を何個も作られる職人さんはやはり偉大だと痛感です。
下の方まで編んでいき、残りの1つの束もひねりながら2つの束に巻きつけていきます。これでだいぶしめ縄らしくなってきました!
この後、しめ縄を床に置き、締まり具合を調整します。
調整できたら、丸くして紐で結びます。
結んだ後、ぴょこぴょこと出ている稲をハサミで切って、形を整えています。
これで、できあがりです。どうでしょうか?
シンプルな輪飾りです。
他にも地域によって、ごぼう注連や玉飾りなどのタイプの飾りもあります。また、タイプによりますが、「裏白(うらじろ)」「紙垂(しで)」「橙」「ゆずり葉」などの飾りもつけます。
知れば知るほど、お正月飾りは奥が深く、やはり意味を理解して飾れていなかったなぁと実感しました。今年のお正月は少しだけ特別な気分で過ごせそうです。
最後に、おしるこや豚汁をいただいて一足お先にお正月気分を味わってきました。
やわらかいお餅の入った甘いおしるこ。体がほっこり温まりました。
今回は「しめ縄づくり」でしたが、他にも知らない日本の文化はまだまだ沢山あります。改めて、私たちも本来の意味を学びながら日本の文化を伝えていく活動ができたらいいなと思いました。
今はWEBや書籍を通しての発信になりますが、ゆくゆくは体験であったり、商品であったり。もっと身近に暦を感じていただける存在になりたいな…と思いました。イメージだけは膨らんでいくばかりです。
ゆっくりではありますが、少しずつ実現していけたらいいなと。
2020年も暦生活の輪が広がりますように。
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