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わたしの夏の31曲


陽射しがぐんと傾いたのに気づいて振り返ると、頭上の群青がゆるやかに薄れ、紅茶を溶かしたような色の空が視線の向こう側に広がっていた。
八月が、「もう夏は終わってしまうよ」とあざ笑っているような、そんな表情だ。少しむっとする。このうだるような暑さも照りつける陽射しもどうせまだ続くくせに、変わらないくせに、と、悪態をついてみる。同じ日は二度と訪れず、日々変わりゆく。勿論それはどこかでわかっているけれど、そんなふうに知らん顔をされるのは、なんだか、ずるい。
前よりも少し涼しくなった風が頬を撫でていったのにも、あえて気づかないふりをした。





急に何のポエムだろうかという書き出しだけれど怖がらないでいただきたい、久しぶり過ぎてどう書き始めたらいいのかわからなかった故なのである。
前にnoteを書いたのが4月末。5月に家族が増え、目まぐるしく毎日が過ぎていき、気がつけばいつのまにか8月も半ば。大好きな音楽を聴くこともなく、本もすんなりは読めず。ここ数ヶ月はとにかくいっぱいいっぱいだった。
ようやく若干の平穏が保たれるようになったので(ほんとうに若干だけれど…)、久しぶりに音楽を聴きながらnoteを書いてみようとした時に、はたと思いついた。

8月のカレンダーを好きな曲で埋めよう。

どうやら前にも同じようなことをやっていた(自分のツイートを遡ってみたら5年前だった。5年。5年…!?)みたいだけれど、あい変わらず夏を彩る曲はたくさんあるし、環境や立場が変わったから選曲も違ってくるよね、ということで再選曲してみた。
非常に偏ったプレイリストではあるけれど、暫しお付き合いいただきたい。

8/1〜6
爽やかグッドミュージックでスタート

1日(月) 桃 / スピッツ
2日(火) short hair / Base Ball Bear
3日(水) 夏のドキドキ / never young beach
4日(木) 透明少女  / NUMBER GIRL
5日(金) 青春狂走曲 / サニーデイ・サービス
6日(土) 午後のパレード / スガシカオ

ただでさえ暑いのだから少しでも爽やかに始まろう、という選曲。なんでもできちゃいそうな勢いがあるのも、そこにほのかな恋や青春が垣間見えるのも、この季節特有のこと。

久しぶりにマッシュっぽいショートヘアにしたら、乾かすのもセットするのもラクすぎてしばらく伸ばせそうにない。

8/7〜10
海の漣を連想する曲たち

7日(日) 午後の海 / メレンゲ
8日(月) 渚 / スピッツ
9日(火) 水中モーター / くるり
10日(水) NAGISAにて / フジファブリック

夏には海の曲を聴きたくなる。幼い頃に見た、日差しが高くなった時のキラキラ眩しかった漣は、幾つになっても思い出のワンシーンとしてよみがえる。

個人的には渚→水中モーターの流れがとても好き。これをわかってくれる人がいたら、ぜひともガッチリ握手を交わして欲しい。

8/11〜17
まったりとした夏の日の曲たち

11日(木・祝) Natsuno / くるり
12日(金) 少年時代 / 井上陽水
13日(土) 水飴と綿飴 / フジファブリック
14日(日) Summer / 久石譲
15日(月) ひこうき雲 / 荒井由実
16日(火) 夏なんです / はっぴぃえんど
17日(水) サマー・ソルジャー / サニーデイ・サービス

山の日もあるし(?)、海の曲は一旦終わり。
お盆休みが重なるこの頃は、涼しい部屋でまったりと過ごしながら小学生の夏休みを思い出す。
早朝のラジオ体操。プールの水の、塩素の香り。湿気った花火。背が高くなった向日葵の花。
何気ない風景ばかりなのに、繊細でちょっと触れたら脆く簡単に壊れてしまいそうな記憶。遠い過去を懐かしみながら聴く曲たちは、シンプルだけど名曲ばかり。

ストリートピアノでさらっと弾いてみたい一曲。メロディーだけで夏を思い起こすことができるのって、ほんとうに凄いな…

8/18〜22
どこか騒がしさが残る夜の曲たち

18日(木) Summer Soul / cero
19日(金) シーグラス / ストレイテナー
20日(土) 不思議な夜 / Base Ball Bear
21日(日) 東京 / きのこ帝国
22日(月) 線香花火 / フジファブリック

真夜中になってもいつまでも起きていられるような、遊び足りなさを感じるのも夏。選曲にも現れているけれど、平日や土曜日の夜に遊べるだけ遊んで、日曜日はお部屋でごろごろするのが理想。しかし今はもう体力的にムリだな……笑

この曲、ラスサビ前の間奏、ギターもベースもキーボードも思いっきり主張していて音の大渋滞状態なのにごちゃごちゃしていないのがほんっとにすごいしとてもとても好き。
これは『アラカルト』というアルバムの音源なのだけど、個人的には『アラモルト』というアルバムの音源の方が好き。

8/23〜26
すこしせつなげな晩夏の曲たち

23日(火) 陽炎 / フジファブリック
24日(水) ナツメ / 音速ライン
25日(木) 花火 / aiko
26日(金) 若者のすべて / フジファブリック

8月の終わりが近づくと、すこし感傷的な気持ちになる。はぁ、夏が終わるなぁ、でもまだまだ暑いなぁ、と思った次の瞬間に、風に運ばれて、秋の香りがしたりする。ほんとうに一瞬だけだけど。
日が短くなるのを少しずつ感じる夕暮れの時間に聴きたくなる。

『夏の星座にぶら下がって 上から花火を見下ろして』の歌詞に惹かれて、自分のお小遣いではじめて買ったCDでもある。

8/27〜31
暮れゆく夏をおもう曲たち

27日(土) 夏の終わり / 森山直太朗
28日(日) ひとつ、さよなら / plenty
29日(月) すごい速さ / andymori
30日(火) 夏の魔物 / スピッツ
31日(水) 八月 / People In The Box

何もかもがきらきら眩しくて、長い長い日が沈む時は何故か感傷的になって、暑い暑いという割には終わるのが寂しい、だけどそんな簡単に終わらせてくれない。夏が暮れゆく時はどうにも厄介だ。纏わり付く生温い風に、後ろ髪を引かれているようで。

タイトル通りあっという間に終わってしまう曲。andymoriは『1984』もすごく好きで、どうにか31曲にねじ込みたかった…
『5時のサイレン 6時の一番星』って歌詞だけで夏だとわかるのがとてもすてきなので、音源だけ貼っておきます。32曲め。笑


うん、自己満足だけど楽しい。とても楽しい!しかし本当に偏りのある選曲になってしまった。笑
きっと、一人ひとりまったく違う8月のプレイリストが出来上がるのだろうなぁ、当たり前だけど。笑
すてきな夏の曲がまだまだたくさんあるから、いろんなプレイリストを聴いてみたい。ああ〜この曲もいいよね、とか、この曲すっかり抜け落ちてた〜!ってケラケラ笑いたい。

ここまで読んで下さりありがとうございました。
もしよかったら、貴方の夏を彩る31曲も教えてください!

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