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イタリアンが食べたかっただけなのに

日記です

2024年2月11日(日)

ひさしぶりに来た街で所用をすませ、お昼ご飯を食べてなかったので早い晩御飯にしちゃおうとかつて行き慣れたお店に向かって足を伸ばした。

たっぷりひき肉が入った濃厚なトマトソースとチーズがよく絡む名物のラザニアにするか、具だくさんでいつも飽きることないお店のおすすめパスタも気になるし、実は隠れた逸品のハンバーグステーキにするか。

アレコレ考えながらお店のある路地を曲がるとかつて見たことないほどの行列。のぞいて見るととても入れそうな雰囲気ではない。ディナータイムには少し早い気がするけど、入り口から見えるキッチンが慌ただしく賑わっている。

すっかりイタリアンの口になってて、この振りあげた拳をどうしたもんかと考えあぐねていると、以前一度だけ行った南インド料理店を思い出した。そこは南インドターリーを出してくれるお店だ。ナンと一緒に食べるいわゆるインドカレーはほとんど北インド料理である。

低層階の商業ビルの階段を登り切ってお店の前に立つと、かつて南インド料理だったお店は韓国料理店になっていた。

入るか否か、一瞬躊躇したけど、せっかくだしお店に入ることにした。

いちばん好きな韓国料理は鶏一匹見込まれたニンニクたっぷりのタッカンマリ。普段の生活圏ではお目にかかることはほとんどない料理だ。それがこの店にはあった。気分が高まるがあいにく2人前からの注文で1人で格闘するにはボリュームが過ぎる。

代わりにポッサムのハーフサイズとご飯を注文した。ポッサムは茹でた豚肉を意味する。しっかりと下味のある、茹でられた厚切りの豚肉が6切れ、付け合わせのキムチは漬けが浅いが酸っぱく白菜の歯応えと辛さがちょうどよい。ポッサムとキムチをいっしょに食べ、ご飯を頬張る。食べ終わった頃にはイタリアンの心残りは満足感にすっかり置き換わっていた。

日曜日の、ちょっと遠出をした日の、夜ご飯がおいしくてうれしい。

今日のささやかな幸せ。

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