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『ジムノペディ』に酔いしれて

クラッシック音楽に酔いしれる日がたまにはあっても良いと思う。そんな日に聴きたいのはピアノで演奏されるジムノペディ第1番だ。LINEMUSICで流れるたった3分33秒に私は長い長い間、こころが研ぎ澄まされる感覚を覚える。3/4拍子でゆっくりとしっとりとした曲調は独特の哀愁を感じさせている。

『ジムノペディ』 (Gymnopédies) は、エリック・サティが1888年に作曲したピアノ独奏曲である。『ジムノペディ』には第1番から第3番までの3曲で構成され、それぞれに指示があり、
第1番「ゆっくりと苦しみをもって」 (Lent et douloureux)
第2番「ゆっくりと悲しさをこめて」 (Lent et triste)
第3番「ゆっくりと厳粛に」 (Lent et grave)
となっている。

全体的に暗く切ない印象を受ける3曲はどれも人間が何かにつまづいたり、心が折れそうな時にそっと寄り添ってくれるように思えてならない。サティはこの曲をお酒を嗜みながら夜のバーで作曲したという逸話もある。酔いしれるような作曲を手掛けた彼にもお酒で溺れたくもなるような何か忘れたいことがあったのかもしれないと思うと音楽界の異端児とも言われたサティにも私たちと変わらないような人間味を感じる。たまには夜風にあたり綺麗な月を眺めながらこの曲をお供に酔いしれてみるのもいいかもしれない。

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