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読書日記:スタート(中山七里)

読書日記:スタート(中山七里)

今年はまだ、小説を3冊しか読んでない。
羽田圭介の『メタモルフォシス』と昨日読み終えた『スタート』
それに、伊坂幸太郎の『残り全部バケーション』

実用本とか自己啓発本を読んでばかりで、最近小説の量がめっきり減ってる。
あと、新書とか。

実用本とか自己啓発もも小説のように、へ~としか読まないから
娯楽だし、大して変わらないけれど。
近頃、小説を読む集中力が減ってきている気がする。これは問題。

読書メモはつけてないけれど、読んだ本は読書メーターで記録している。
読んだ本のタイトルが思い出せないときとか、
発売日をチェックしてないので、漫画本とかはふらっと本屋に立ち寄った時に
何巻までよんだっけ?となったときに本屋で検索できるから重宝している。

昔は、発売日を調べて、今か今かと待ち焦がれていたものだけれど、
興味の幅が広がったのか、それをしている余裕はなくなった。

で、スタート。
いま、中山七里の小説を片っ端から読み漁ることにしているので、
ろくに内容を読まずに買った。

映画とか舞台演劇を題材とした作品は自分の中で好き嫌いが分かれるので、
どうだろうかと心配だったけれど、
有川浩の『シアター!』以来に、ぴたっときた。

面白いのが自分のデビュー作の『災厄の季節』(デビュー作とはいえないか。。
しかも世に出回ったタイトルは連続殺人鬼カエル男だし)
を映画化するという内容。

やり口が汚い(笑)
としか言いようがない。
連続殺人鬼カエル男は、ワイドショー的にセンセーショナルな小説の映画化として
これほどしっくりくる内容の作品もそう多くないうえに、
たぶん、このスタートを手に取る読者の多くは、すでにその小説を読んでいる。

実際に、実写化されたら、、、と妄想を膨らませながら読むことができる。
その上、スタート内で『通行人程度』といわれる梢は確かに、災厄の季節内では
脇役で、読み返さなければ思い出せないくらいのキャラクター。
それが、小説内映画ではヒロイン?何それ?と読み返したくなる。

話以前に、コンセプト勝ち。
中山七里の作品は、いつもコンセプト勝ちだと思う。
さよなら、ドビュッシーなんて、その最たるものだと思う。
理由は冒頭からラストまで読んでくださいとしか言いようがないけれど。

ミステリー作品なのだけれど、中山七里の作品についてはあまり犯人が気にならない。
推理しないとかでもなく、慣れてくるとこの人犯人かもな~と想像がつくけれど
結末をどこにつけるのか、2/3読み終えてもいつもわからない。
そこが面白いところ。

本当、エンタメ小説だなぁといつも感心する。
そして、私はエンタメ小説がたまらなく好きなのです。

とりあえず、次は新進気鋭の脚本家六車圭輔を主人公にした小説が読みたい。

いつも、次の作品が読みたくなる作家なんです。

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