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家賃を半分にしたら見えた「心の平穏」と生活の質


大学時代の理想的な住まいから社会人生活へ

大学時代、私は駅から徒歩2分、バス停も近く交通の便が最高な場所に住んでいました。ワンルームのアパートで、風呂トイレ別、さらに脱衣所まであり、築5年未満という新しい物件。断熱材も入っていて冬も快適、大家さん一家の住む隣の部屋の生活音が一切聞こえないほどの防音性能も抜群でした。家賃は3万7千円。周囲の平均家賃が3万円だったので少し高めではありましたが、両親が支払いをしてくれていたため、私は快適な学生生活を送ることができました。

社会人になると、家賃6万円のオートロック付き新築アパートに引っ越しました。2重オートロックにモニター付きインターホン、光回線は無料で、ガスコンロや浴室乾燥機、追い焚き機能付きという設備の充実ぶり。角部屋でスマートホーム化されていて、外出先からエアコンや玄関の施錠もできるという、最新のテクノロジーが詰まった物件でした。しかし、木造のため防音性が低く、隣や上階の住人の騒音が気になってしまい、さらにはプロパンガスが非常に高額(1㎥あたり約800円)で、生活費が予想以上にかかることに気づきました。こうして、更新を機に退去を決意することになります。


家賃を半分にして得られた「新しい発見」

次に私が選んだのは、同じ近所にある最も安いアパート。家賃は水道代込みで3万円弱。もちろんオートロックもモニター付きインターホンもなく、3点ユニットバスという非常にシンプルな造り。正直、クリーニングがちゃんとされているかどうかも怪しい状態でした。当初は「すぐに次の物件が見つかったら引っ越そう」と思っていましたが、実際に住んでみると意外にも快適で、今日まで住み続けています

その快適さの大きな理由は、アパートが鉄筋コンクリート造で防音性能が高いことです。隣の部屋の音や上階の足音がほとんど聞こえず、非常に静かな環境で生活できています。さらに、周囲の住人が暖房を使用すると、暖房の熱が伝わって、私の部屋も自然と少し暖かくなるというプラスアルファも。家賃が安く抑えられる上に、生活における固定費の削減が次々と実現しました。

例えば、電気の基本料金は30Aから20Aに下げたことで、月々の電気代が以前より安くなりました。ガスも高額なプロパンから都市ガスに変わり、以前の比にならないくらい安いです。無料で使えるインターネット回線こそありませんが、もし契約してもVDSL形式のため大きなメリットがなく、通信費に回すお金も浮かせることができました。


騒音問題からの解放、そして設備のアップグレード

家賃が安い物件に住むと、全てが順調というわけではありません。初めは隣人の問題に悩まされました。隣の住人は非常に神経質で、玄関の鍵を何度もガチャガチャと確認する癖があり、朝昼晩問わずその音が気になってしまいました。さらに、ベランダに不用品を置き、それが隙間から私のベランダに流れ込んでくることも。これらの問題を管理会社に連絡したところ、すぐに対応してもらえました。結果的に、隣の住人は退去したようで、それ以降は穏やかな日々が続いています。

ただ、今度は給湯器が故障。設定温度を最低にしても熱湯が出てきてしまうトラブルが発生しました。しかし、管理会社に連絡するとすぐに対応してくれ、新しい設備に交換されました。同様に、エアコンからプラスチックのクズが出てきた時も迅速に最新のエアコンに交換してくれました。これによって電気代もさらに安くなり、今では経済的にも生活的にも非常に満足しています。


「家賃が安いからこそ得られる心の平穏」

月3万円しか払っていないにも関わらず、管理会社がすぐに対応してくれるという安心感は、心の平穏をもたらしてくれます。他の部屋を見ても、ベランダに室外機がない部屋がいくつかあるので、管理会社に要望を伝えることが非常に効果的なアパートだと感じています。

生活レベルは一度上げると下げるのが難しいと言われますが、家賃を大幅に下げたことで、逆にそれ以上上げる必要性を感じなくなりました。現在の生活で感じる心の平穏や安定感は、家賃を高額にして手に入れる「快適さ」よりも価値があると感じています。


家賃を半分にしたら見えた「心の平穏」と生活の質

家賃を半分に抑えることで、私が得たのは節約だけでなく、心の平穏と自由です。固定費が少ないため、仕事で追い詰められても「少し稼げば何とかなる」と思える安心感が生まれました。静かな環境で暮らせることも大きなメリットです。

  • メンタルが安定する:家賃が安いと、生活に追われることが少なくなり、気持ちに余裕が生まれます。

  • 出張や旅行時に得した気分になる:ケチに聞こえるかもしれませんが、家を空けている間も無駄に思わないという感覚が心地よいです。

  • 固定費全体が自動的に減少する:設備が少ない分、電気・ガス・水道の使用も少なく、無駄な支出が抑えられます。

家賃を下げることが必ずしも生活の質を下げるわけではなく、むしろ新しい価値観を発見するきっかけになるかもしれません。今の生活に不満を感じているなら、家賃の見直しがその解決策になるかもしれません。

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@50ppi|ミニマリスト
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