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不思議体験談(少年時代編)

小学生低学年の頃の話です。

夕方頃、晩ごはんの買い物にも率先してついて行っていた俺は

今日もいつも通り母親について行って車に乗りました。

買い物前に、友達に会う約束をしていたのか

知らない人の家に着きました。

母親は『すぐ終わるから』と伝えて車から降りました。

別にする事も無いし、現代みたいにスマホがある訳でも無かったから

暇つぶしにもなる様なものもなく

ただただ、外をぼーーーっと眺めていました。

車を止めているその場所から見える景色というのは

住んでいた地域が田舎だったこともあり

一面に田んぼが広がっていて、その奥の方に

神社のような建物があるだけでした。

神社までの距離は大体80メートルから100メートルくらい離れた場所

そこで小学生の子供たちが20人くらいいただろうか
無邪気に遊んでるのが見えた。

そんな何気無い風景をぼーっと眺めながら時間を潰していると

その神社で遊んでいた一人の少年が俺のいる車の方を指差してきた。

俺は少しだけ驚いた表情でその場に留まっている。

その指差し少年が、その周りにいた友達も連れて

神社から田んぼの道を駆け抜けてダッシュで俺の方に走って来ているのがわかった。

凄い勢いでこっちに向かってくる少年たちの姿に

めちゃくちゃ怖くなった俺は、なんとなくシートの下に蹲ってしまった。

ーーーーそして。

ドンドンドンドンドンドンドンドン‼︎‼︎
車の窓を叩く少年たち。

車は少年たちに囲まれて
俺もビビりまくってどうしていいのか分からなくなってた。

ドンドンドンドンドンドンドンドン‼︎‼︎
なんだか怒ってるのか、笑ってるのか、遊ぼうっていってるのか
よく分からない表情でこっちを見ている。

ドンドンドンドンドンドンドンドン‼︎‼︎
もうやめてくれー、やめてー!やめてー!
心の中で何回も何回も唱えて。

ガチャッ
扉が開く音。

気づいたらそこに母親がいた。

『ごめんね遅くなって』

あれ?さっきまでいた子供たちは?
何処行ったの?

『ねぇ、さっきここにいた人たちは?』

『ん?(΄◉◞౪◟◉`)』

何のこと?と言わんばかりの表情で見ている。

俺は訳がわからなくなった。

さっきまで遊んでいた神社の子供たちも

皆んないなくなってた。

ーーーーーーーーーーーーーーーー。

子供の記憶は曖昧で根拠も無いけど、

大人になった今でもあの日見たことは

鮮明に覚えている。






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