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落語から見えてきた、にがりと塩の話

ぽんこつスタッフです。

ここ1か月程、いきなり、
まさかの「落語」に 、ど・ハマりしております (^^♪

いやぁ~、“話芸”というだけあって、“お笑い”とはまた違って、
しっかりと修行をされておられる師匠方の噺は、本当に面白いです!

古典も良いけど、新作落語も良いですね~。

前から好きだった枝雀師匠、喬太郎師匠に加え、扇辰師匠、
一之輔師匠、きく麿師匠、百栄師匠が最近のお気に入りです✨

巧い噺家さんだと、その場の情景、キャラクターの服装まで浮かんできて、短編映画を観ているようです。

とは言え、ワタクシ、落語に関しては、1か月前から聞き始めただけの
全くのド素人なので、ご勘弁を。

お塩ちゃんねる ですので、「お塩」絡みの視点で語ります。

落語「泣き塩」=「焼き塩」

そう言えば、「塩」がキーワードになっている噺はあるんだろうか?
と思い、検索してみますと、ありました ✨

『泣き塩』というお話が!

江戸落語では、『泣き塩』という題を、
上方落語の米朝師匠は『焼き塩』と題して演じられておられるそうです。

ん~、なかなかマニアックな演目のようですね 💦

Wiki 先生によると。。。

泣き塩(なきしお)は、落語の演目の一つ。狂言から出たものだといわれている。
元々は上方落語の演目で、3代目桂文団治が得意としていた。それを3代目三遊亭円馬が東京に移植した。
笑わせる部分が少ないためか演じ手は少なく、東京では5代目古今亭志ん生、上方では桂米朝(題を『焼き塩』としてラジオ・テレビでは1980年に初演)の音源が残っている。

桂米朝師匠 の YouTube 音源

米朝師匠はこちらの冒頭で、専売公社や塩田のお話をされておられたり、
噺の舞台になっていた当時(江戸時代)の塩のお話もされておられます。

その中で、「焼き塩」のお話が出てきました。


「焼き塩」のお話

米朝師匠のマクラにも出てきましたが、
昔のお塩は、湿気を含むと水分が滴り落ちてきたそうです。

ザルに入れておいて、水分を落とした。

その水分に「にがり」が入っていて、
お豆腐の凝固剤に使われたという事でした。

落語の舞台となった江戸時代のお塩は、
現代のお塩とは違って、精製していないため、
沢山の水分が出てきたので、焼き塩にして湿気るのを防いだのですね。

『落語の舞台を歩く』様 のHPに焼き塩の工程の資料がありました。
http://ginjo.fc2web.com/219nakisio/nakisio.htm

粗塩は ニガリ が強く直ぐにシケってベタベタになるため、
粗製の食塩を焼いて作った純白のさらさらした塩にした。

素焼きのつぼなどに入れて蒸し焼きにすると、粗製塩中の塩化マグネシウムが吸湿性のない酸化マグネシウムに変わるため、
苦みがとれ湿気(しけ)にくくなる。

また、焙烙(ほうろく)などで煎った塩。炒塩(いためじお)ともいう。


■焼き塩の工程(「落語の舞台を歩く」様 HPより)

写真:行徳塩、製造工程の最終工程「焼き塩風景」
市立市川歴史博物館蔵模型 

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■焼き塩屋さんのイメージ(『落語の舞台を歩く』様 HPより)

写真:原画・職人本『略画職人尽』文政の頃 岳亭五岳画。
『江戸商売図絵』三谷一馬画。

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お爺ちゃんが、こうして担いで、焼き塩を売り歩いていたそうです。

江戸時代のお塩は、焼き塩にする前は「粗塩」な訳ですが、
粗塩の特徴と言えば、ベタベタしている、という点。

このベタベタは何かというと、「にがり」。

皆さんも、お塩を選ぶ時に、ベタベタしているお塩には
「にがり」が多く含まれているという点を気にして選んで行かれると
宜しいかと思います~。

「にがり」については、また別の記事にしますね!

お読みいただきありがとうございました!

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