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面接官から見た*中途採用1次面接*攻略法~#転職#オンライン面接


新型コロナウィルス感染症拡大による緊急事態宣言のあった年から3年の間、オンライン面接で述べ200名の以上の方の1次面接(中途採用)を担当してきました。

最近ではバーチャル背景を事前に設定されて臨まれる方、
背景を白壁や生活感のない場所にして臨まれる方も増え、オンライン面接でのいわゆるノウハウ的なものも蓄積されてきた印象です。

少し前までは、ビデオ会議ツールの使い方に不慣れな方や背景で生活感丸出しの方もいらっしゃったので、それだけで相対的な印象の良し悪しを左右したものです。
※オンライン面接でのtipsについては、記事の最後に少しばかり紹介します。

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さて、本題です。
今日は私がこれまで面接をしてきて1次面接を通過した方の共通点や傾向をもとに「攻略法」と題して記事を書こうと思います。

どれも当たり前のことかもしれませんが、
その当たり前の徹底具合に一人ひとり差があるのも事実
だと実感しています。

転職活動でこれから採用面接に臨まれる方の一助になればとの思いですが、業界問わず汎用的な内容になるよう心掛けたものの、あくまで企業の採用方針による違いがあるので、ひとりの面接官によるひとつの意見として参考にしてくだされば幸いです。
※ただし、中途採用、1次面接、オンラインが前提です。


①   選ばれる側であることを忘れない(職歴→スキル)


中途採用の場合は、選考時にもちろん職歴に注目しますが、どれだけ経験があっても、それは過去の環境下におけるパフォーマンスであって、新たな環境下でその経験が活かせるとは限りません

したがって、私は来てくださった方の「職歴」よりも、その経験からどんな「スキル(技能や技術)」を得ているのかを重視していました。

最近ではポータブルスキル(※)という言葉を聞くようになりましたが、まさにどんな場所でもいわば”持ち運べる”汎用的なスキルは何か?を確認して、自社が求めるものと大きな乖離がないかを確認しておりました。

※ポータブルスキルについては厚生労働省のこちらを参考までに。

ところで、中にはご自身の経験を強みに、自分がその企業に合うかを確かめるのが面接だと思っていらっしゃる方がいます。

それ自体は間違っていませんが、自分が選ぶという気持ちを一旦捨てて、選ばれる側であること前提に準備されると、企業が自分を採用するには何が求められるだろう?という思考が自然と生まれます

その際に、これまでの経験から得たスキルに注目した自己分析をしておくと良いと思います。その上で、求人内容や企業の取り組みと照らし合わせて自分が貢献できるイメージを膨らませることができれば、採用官はきっとそこを評価してくれるはずです。

②   複数の企業を受けるにしても、一つひとつの応募企業を丁寧に調べる

私は書類選考から担当しておりましたが、中には書類の日付がかなり古いものや明らかにマッチする業界が違う内容が書かれた志望動機のものもありました。
※一度エージェントさんに提出した応募書類は日付が更新されないまま使いまわされることがあるので、長期戦の場合はお気をつけください。

「うちが第一志望ではないんだろうな」ということが書類からわかることもあるのですが、まさに一次面接ではそれを確かめる場でもありました。(無論、書類選考を通過しないことの方が多いですが)

本命は別企業であったとしても、選考を受けると選択したからには、その企業で働く可能性もあることをしっかりと心得て、いろいろと下調べして働くイメージをもって受けにきてくださる方とそうでない方の違いはすぐにわかります。

転職の場合、生計を立てながら活動を進めなくてはならない方が多いと思いますので、悠長なことは言っていられない状況もあると思いますが、

とりあえず、受けられるだけ受けてみて面接で不明点をいろいろと聞いてみようという姿勢だと、やはり一回一回の面接の質が下がることは必至です。

それがために長期化して、結局総合的な忙しさは変わらないのなら本末転倒ですよね。

もちろん、事前に調べられる情報にも限界がありますし、とくに転職では企業説明会を経て選考に臨めることはほとんどありません。
※そういった背景もあって企業側にとっても面接の場を説明機会としているケースや、選考には関わらない訪問受付を実施してくれる企業もあるようですね。

しかし、最低限の得られる情報をしっかりと用意して臨まれているかどうかは面接のやりとりの中でしっかりとわかります。

最低限の情報とは、企業の提供しているサービスや実際の活動内容、最近ではSNSを通じたいろいろな発信をされている企業も多いので、最新の投稿内容から得られることなどです。

入念な情報収集をしておいたけれど、面接でたくさん説明してもらえて不要だった!となればそれはそれでいいだけの話なのだと思います。

▼体験記①
私自身も転職を経験している身ですが、当時転職を始める際に、某有名企業のエージェントから20~30社受けるのが定石、どんどん選考に出しましょうとアドバイスをもらいました。

そのことに違和感を抱き、自分が働きたいと思った会社に集中して1社1社丁寧に望みたいと思っていた私は、別の会社のエージェントさん(こちらも有名企業ですが、こちらは企業の特質に合わせてきめ細やかな指導とともに履歴書・職歴書の作成につきあってくださいました)のもと希望の企業に無事入職することができました。エージェント会社によっても対応の違いがあるようですね。

③   質問を労働環境の確認だけで終わらないようにする


最後は、何か質問を求められたときについてです。
私は、必ず面接の最後に質疑応答(逆質問)の時間を作りましたが、
休日の取りやすさや時間外労働の有無について、給与など待遇面を端から聞かれる方の印象は正直なところあまり良くなかったものです。

もちろん転職を考えた以上、前の(現在の)職場の労働環境に何かしら不満がある方も少なくはないと思います。

最近ですと、仕事内容以上に、たとえばリモートワークができるかどうかやプライベートと両立できるかどうか、などを主な基準として企業さんを選ばれる方もいます。

働く環境面を第一に考えることは本当に重要です。
むしろ働く環境に無関心すぎる方は、それはそれで心配ですので、健康的に働き続けるようにするためにも確認すること自体は決して悪いことでありません。

が、大事なのはその環境の中でどんな活躍ができるかです。
待遇や条件、労働環境などをどうしても確認したい場合は、意図(自己研鑽を休日にもしたいと思っている、育児と仕事を両立させたいなど)を伝えて聞くと、面接官側も悪い印象は持たないと思います。

▼体験記②
私は労働環境や待遇面に関して知りたいことは、採用のステップがある程度進んでから極力エージェントさんに確認してもらうようにしていました。

また1次面接から最終面接まで2~3回ステップがある企業も多いので、ネットに散らばるいろいろな記事を参考にその階層に応じた質問を用意しました。
<1~2次面接>
・部署内のメンバー構成やコミュニケーション手段
・求める人物像、活躍されている方の共通点
・1日のスケジュール、働き方
<2次~最終面接>
・キャリアアップについて
・会社のミッションへの想い


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以上です。

偉そうにつらつらと書いてしまいましたが、面接官も”選ばれる”側です。
私も謙虚な姿勢を忘れずに、
候補者一人ひとりに丁寧に向き合いたいと思います。

少しでも参考になれば幸いです。


おまけ)オンライン面接について

▼バーチャル背景
PCのスペックによってはバーチャル背景が顔の映りを悪くするので、白壁でバーチャル背景なしが一番安心。(ただし、選考先がリモートワーク部門や会議はオンラインが主流という企業の場合は、オリジナルのバーチャル背景で臨まれると使いこなせている印象を与えるかもしれない・・・?)

▼サブディスプレイがある方は要注意
サブディスプレイの方ばかりを見て、カメラ側に目線がなかなか来ないな~という方がいた。その点を意識してカメラ側に目線を向け、オンラインだからこそ笑顔やうなずきがある方が当然だが印象は良かった。

▼PC(もしくはタブレット)で臨む
スマートフォンよりもPCやタブレットがおすすめ。スマートフォンだと画面サイズが機種によっては小さくてこちらからは候補者が見えづらかったり、ちょっとした振動で画面が揺れたり角度が変わってしまったりするが、候補者がその点に気づいていないことが多い。また採用官側から画面共有などで仕事内容の説明をしてもらえることもあるので、画面が大きい方が見やすいことは間違いない。

▼企業のHPや採用要綱をあえて閉じておく
せっかくオンラインでお互い遠隔なので、いい意味で”カンニング”はできる状態にした方が安心なのは事実。ただ、あるとそれに頼ってしまい、画面上でも違うものを見ている様子や検索している様子は伝わるので、てきれば情報を完璧にインプットした状態で面接に臨めるようにしておけることが大事。

▼リハーサル、機器チェックは忘れずに
自分がどのように映るのかや音声確認など、面接の前に誰かに確認してもらえると安心。(スマホとPCをつかって一人checkも可能)
特に、ネット環境やデバイスの状態には最新の注意を払っておく。


最後までお読みくださりありがとうございました!

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