1/11「友達の金で、すしざんまい」

PM 1:00

その日は仕事明けだったので昼過ぎまで寝てから、支度を始めました。

電車に乗って秋葉原駅まで行きます。
道中のLINEで友達が「俺、ショットガンに打たれたようなコート着てっからすぐわかるよ」と言ってたので、僕はどんなにみすぼらしい格好でも笑顔で『久しぶり！』とアイツに手を振ってやろう……と思いながら、電気街口へ。
すると、なんかいい感じのダメージが入っていて、オシャレで、秋口にさらっと羽織れるようなヤツでした。
なんだよとちょっと思いました。
しかもそのコートはそこそこ高いらしく、僕はなんなんだよー、と思いました。

そんな友達は僕の大学の同級生で、普通の大学生のように「ｳｪ-ｲ、ｵﾈｴｻﾝﾃｷ-ﾗﾂｲｶ-ｯ！」ができないほどカリキュラムつめつめで、色々と苦楽を共にした仲のアレです。
友達は昔から色んな女の子と関係性があって平たく言えばモテ男です。そんなモテ男と僕はまず、メイド喫茶へ行きました。

まずは大通りの客引きお姉さんから貰ったチラシを受け取りつつ、辺りを散策。
ネットで調べるとそのお店の評判はあまり高くないらしく、「ぼったくられそう」と思った僕らは、(こういうちょっとした下調べを率先してやってくれるのありがたい)自らの足でメイド喫茶探索を始めました。

秋葉原に着いたのが3時半、そしてそこからさらに1時間の探索の末に、たどり着いたのは、以前、モテ男が行ったことのあるメイド喫茶でした。
結局こういうのが安牌だ。にゃん🐱
(平日の昼過ぎからメイド喫茶探索をすると、ダークスーツおじさんと真向かいになって、メイドになる前の女子大生が面接を受けてる後ろ姿が拝めるのでおすすめだ。にゃん🐱)

僕はメイド喫茶に入るのが初だったので狭いエレベーターの中で緊張するな……ッと思っていたけど、メルヘ〜ン🧡💛🐐💚みたいな、変に形式ばった感じはなく、中に入ると意外と普通で、すんなり馴染めました。
結局、僕は「友達の金だからなッ！」と思い、ハーレムチェキ券が付いてくるふりふりなんとかカクテルセットを頼み、きちんと満喫しました。
にゃんにゃん言うの楽しかったな。にゃん🐱
(一方、モテ男は、カウンターにひとりで座ってる前髪重そうで素朴な見た目で、若草色のガーディガンを来てる女の子が背中を丸めて静かにドリンクを飲んでる姿を観察しながら「きっとあの子はいい子だよ」と全く確証もない憶測をずっと僕に向かって言ってました。
こういう奇特な着眼点を持ってるから、モテ男と喋るのは飽きない。)

メイド喫茶から出るとカラオケに。
僕は最近のポップチャートの曲をいくつか、モテ男は「KICK BACK 」を歌いました。
一緒に、
努力!未来!ｱ ﾋﾞｭﾃﾞｨﾌｫ ｽﾀｰ⭐️が出来て嬉しいかったです。
(ひとりで自分の好きな曲を好きなだけ歌うのも楽しいけど、友達の選曲に合わせて似たような曲調の歌を選んだり、知ってるフレーズを一緒に歌うのもやっぱ楽しい。にゃん🐱
あと、アラジンのジーニーが歌うやつをモテ男が全力で山寺宏一に似せようと奮闘する姿を眺めながら、なんとなく彼自身の社会経験の厚みを感じられたのも良かったな。
こういうエンターテイナーなところがモテにも繋がって来るんだなと学びにもなりました。)

カラオケを出るとなんだかんだで、すしざんまいへ。
(そもそもこの集いは、僕がコピーライターの養成講座に通っていた事を覚えていたらしく、モテ男が「会社作るから名前考えて」と言ってきて、そのお礼にすき焼きを奢ってもらうはずでした。
ちなみに養成講座はオンライン授業がだるくて挫折してる。それをヤツは知らない。にゃん🐱😎)

全然関係ないけど、
ちょっと前まで勤めていたユニクロが
やめた途端、
賃金が上がったらしい。
解せない。
店選びも職場選びも、
人生、そう都合よくは行かない。
だからみんな大好きすしざんまい。

‬てな訳で、
僕はすしざんまいでマグロの握りセットと海鮮丼を食べ、モテ男は、「こういう回らない寿司屋で食べる邪道寿司が結構美味かったりするんだよな」とぬかしながら、なんちゃらロールとか、かんちゃらロールを頬張ってたけど、早々にお腹いっぱいになってほら食えと僕にくれました。
確かにおいしかったです。
(最近、「とりあえずビールで」とは言うものの、炭酸でおなかいっぱいになる感じが苦手になってきています。歳かな、歳だろな。にゃん🐱‪💧‬)

その後は、流れでモテ男の家に泊まって、秋刀魚の漁獲量が激減してるニュースを眺めながらダラダラ喋って、寝ました。
ちなみに、モテ男は現在、核家族が住むような一軒家に1人で暮らしています。
だから持て余している部屋を衣装部屋にしたんだと言いながら見せてくれました。
そこには20万円するレザーのコートがかけられていたり、(持ってんのもすごいけど、ちゃんとそれをちゃんと手入れしてるマメさがすごい)、他にも寝室のライトが細かく調節できるから女の子といる時は……とか結構生々しい話を聞いたりしました。
でも、これ以上は文章を打ってる指が疲れるので省略します。

迎えた朝、
僕はモテ男から貰ったクロワッサンをかじりながら「あと、何ざんまいすればあの家は潰れるんだろうか」と思いながら、お家に帰りました。

なんだかんだでアイツはいいヤツ。
末永くお幸せにばかやろう。
おしまい。

そんな朝に聴いていた曲

Fazer days / Break!

リンガーTにバギージーンズで気だるそうに歌ってるのが、たまんないんだよなぁ。