九州コミティア8で原稿持ち込みをしようと思った話。

九州コミティアの存在を知ったのは2月25日のことだった。
入っていたオンラインコミュニティにたまたま九州コミティアのことが書いてあり、即検索。福岡で年に1回の開催。3月10日。まだ間に合う!
そもそもコミティアは東京と関西でしかやっていないと思い込んでいた私は「これ行くしかないやつ〜!!!」と話に飛びつき、旦那に子供4人を任せて行かせてくれと頼み「それは行った方がいい」と快諾、背中を押してもらったのが実に開催2週間前のことだった。てゆうかちゃんと調べろ自分。

さて、問題は持ち込みの原稿 である。
その時私は2月29日締め切りのエッセイ漫画賞へ応募する作品を描いていたが、一応結果が出るまではその原稿で他の賞へ応募する等の行為は禁止になっているため、その原稿はNG。となると新しく描かなくてはならなかった。
これはまた別の話だが、結局このエッセイ漫画賞へ提出する原稿を描き上げるために2日徹夜、締め切り後の2日間はほぼ使い物にならない廃人と化していた。

3月3日、一週間前。私自身がそこそこ復活した頃、娘がまた発熱した。土日を含めて子供が家にいる日が続き、6日にやっと登園するもお迎え要請、7日朝から小児科。そしてその日からやっと保育園からの電話がなくなった。2月15日から体調不良に踊らされた3週間がついに終焉を迎えた記念すべき日だった。しかしお気付きだろうか。コミティアはすでに3日後に控えていた。企画書、ネームは描いていたが、その原稿を仕上げるのはもう不可能だった。ネームで見てもらうことも考えたが、私のネームは死ぬほど汚いのだ。特に文字が。時々私自身も解読できない。詰んだ瞬間である。

3月8日。午前中は次男幼稚園最後の保育参観だった。ちなみにそこで私は号泣した。そして午後。もしかしてこれは文字だけ打ってネームで見て貰えばいいのでは?と思い立ち、文字を打ち始めたのが昼過ぎ。
そこで旦那からの不穏なラインである。「体だるい」
さてここで話は数日前に遡り、旦那の職場の話になる。週明けに事務所の中の1人がコロナを発症したのを皮切りに、毎日1人ずつ早退、次々のコロナを発症し、なんと金曜日に出勤したのは5人中、旦那ただ1人だったのだ。完全アウトである。

2月15日からインフルエンザAで次男と双子の未就園児組3人を、ほぼまるっと3週間、自宅保育し続けた私の判断は早かった。子供達が感染症にかかり登園禁止になるのだけは避けなければならない、私のメンタルが持たない。特に元気な未就学児3人を家で1人で対応し続け、かつ家の外にも連れて出られないと言う状況は本当に辛いのだ。自分の時間など皆無に等しい。全員復活した矢先なのだ、もう一回この地獄を繰り返してなるものか、という一心だった。

帰宅した旦那は速攻で子供部屋に隔離し、立ち入り禁止。
熱もなく体のだるさと寒気しかないから大丈夫という訳のわからない理論を展開する旦那を捩じ伏せて土曜日午前中に受診させた。もちろん旦那は当然のように陽性の診断を持ち帰った。理由をつけて部屋から出てこようとする旦那に対し理論武装した般若になりながら部屋に追い返した話は、近々インスタで漫画にしたいと思っている。

そして私は察した。10日のコミティアは子連れ参加するしか道はないと。
年に3〜4回開催してれば最悪諦めたが、年1回なのだ。この機会逃せない。
きったねぇネームと企画書と応募した原稿を持っていこうと心に決め、
土曜日午後は外に遊びに出かけた。ちょうどLINEしていたお友達と一緒に、全力で外遊びした。(※旦那のコロナは了承済み)
久々に子供が誰も病気でふせってない、晴れた休日だったのだ。もう遊ぶしかなかった。8割くらい気が触れてたとしか思えない。ヤケクソだった。全力で走り回ってやった。その日は当然、寝かしつけの後にまともな作業ができる状態じゃなかった。そのくせ微妙に気持ちが昂ってなかなか眠れない。最悪のフラグである。

そして日曜日、コミティア当日の朝である。寝坊した。
起きたら8時だった。9時には出発したかった。
1時間で自分と子供4人の準備と原稿その他の準備と積み込み作業。
不可能を悟った。

さて、我が家のプリンターはポンコツである。
年賀状も印刷を外注するようになり、本当に必要な時だけたまーに使う程度だったので、5年前くらいに複合機の中で一番安いものを買った。スピードは遅いし、印刷もよく横線が入ったり白線が入ったりするのが日常だった。
だから原稿も企画書も、コンビニで印刷してから当日コミティアに向けて出発するつもりだった。が、寝坊した。アホである。
朝子供達にご飯を食べさせながらコンビニで印刷するためのネットプリントアプリを操作する。が、できない。どうしてもできない。原稿をjpeg保存していたのでどうしても写真印刷になるが、サイズの選択肢にA4サイズが出てこない。L版に印刷した原稿を持っていくバカがどこにおるんや。PDFで保存すればよかったと思い直すも、ネームは文字入れ終わってないし、新しく使い始めたアプリでそもそもどうやってPDF保存するのかよくわからない。そして応募原稿19枚を今からPDFに変換して印刷・・・どんだけ時間かかるんか。

そして私は腹を決めた。家で応募原稿だけ印刷して持っていく。
その日はプリンターの調子がとてもよく、印刷で出てきた紙を引っ張って出してくれた1歳児のおかげで何枚か印刷し直しになったが、どうにか見れるくらいの印刷はしてくれた。ポンコツとか言ってごめん、とても優秀なプリンターです。ありがとう。
ちなみに企画書はWordにしていたが印刷したら何故かフォーマットが崩れてA4サイズ1枚で収まる内容が5枚くらいになってた。なんでや。

と言うわけで、やっと出発である。
16時からNHKいないいないばぁのわんわん公演チケットをとっていたので、結局発券のためにコンビニに寄ってからのスタート。
会場まで片道2時間半かかるのだが、この時すでに10時半である。
コミティアは12時から16時。どう頑張っても到着13時。
この消えた1時間、終わった今も悔しくて仕方ないのだが、もう何を言っても仕方ないので、この反省は次に活かそうと思う。

でも思い返せば土曜日、旦那コロナ陽性に途方に暮れ、夫婦の不平等さに怒り、この先1週間強制完全ワンオペに絶望し、4人の子連れコミティア参加もわんわんの公演参加も諦めることすら頭によぎった。その時、外に誘い出してくれた友人と話し、笑い、全力で外遊びした。寝坊はしたけど、あの時間がなかったら、きっと前向きな気持ちにはなれなかったし、子供達にとっても「なんか知らんけど全然遊んでない、楽しくない、お母さんにも怒られまくった土日」になってしまっていたと思う。
土曜日にお友達と思いっきり外で遊んで発散したから、日曜日も子供達はなんとか乗り切ってくれた気がする。
そう思うと、消えた1時間も仕方がなかったのだ。

まぁ私の準備不足とスケジュール管理、タイムマネジメント力不足は言い訳できないので、やっぱりそこは自分のせい。自業自得。反省!!!!

さて次で実際に持ち込みしたレポを書いていく。

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