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ChatGPTのマーケティング活用:キャラクター

OpenAIが高性能なAIチャットである「ChatGPT」を公開したのが11月30日なので、ちょうど1か月くらい経ちました。公開当初からその性能の高さから注目を浴び、様々な活用事例が公開されています。

マーケティング活用のアイデアとして、あれこれ試してみました。

前回記事「インタビュー相手」はこちらです。


今回は、「キャラクター生成」に挑戦します。

なぜキャラクターか?

マーケティングにおいて、しばしばキャラクターは登場します。

パッと思い浮かぶのは、企業として、自社や自ブランドのキャラクターを設定している場合ですね。

また、企業として明確にキャラクターを設定していなくても、公式SNSアカウントなどで無味乾燥にならないためにキャラクター性を求めるケースは多いです。

本シリーズ第1回の「問い合わせ対応」にみられるように、ある程度の問い合わせがチャット(テキスト/音声)で行われるようになった場合、ユーザーとの窓口にキャラクターが立ち、自社のブランドイメージにあわせたキャラクターが対応してくれる、というのは体験設計上で有用ではないかと思います。

①ピカチュウ

まずはピカチュウです。

ご存じの通り、ピカチュウはしゃべれません。「ピ」「カ」「チュウ」の組み合わせでしか発話できません。

しかし、ご存じの方も多いと思いますが、AmazonのAlexaのスキルである「ピカチュウトーク」は子供たちにとても人気です。返答の内容が仮にランダムであったとしても、「話しかけたら返事してくれる」というだけで、体験設計上は大きな価値を持つのです。

ではやってみます。

プロンプト例

いろいろ試してみた結果、安定していそうなプロンプトです。

こんな感じでやってみました。返答内容は思い切ってランダムにしました。おそらく十分ではないかと思います。

余計なやり取りが入っていますが、これはChatGPTあるあるで、だいたい理解できているので安心してください。

いいね。
何度かやり直したので「」が付いたりつかなかったりしています

はい、このようにして、世界最先端のAIの知能を電気ネズミ程度に抑え込むことができました。きっとOpenAIの皆さんも涙を流しているでしょう。

ちょっと意外だったのが、

こちらが「……」などをつけて悲しそうなことを言うと、ピカチュウも「…」をつけて返信してくれることがよくありました。まだ対話エンジンとしての心を失っていないようです。

カリンさんの名言

かの名言にも同意していただけました。

というわけで、ごくシンプルなキャラクターであればある程度対応できると思います。

失敗例

ちなみに、冒頭のプロンプトに、「あらゆる説明は不要です」という一文があるのですが、これがない場合に何が起こるかというと、

出力が安定しなかったり、
頼んでないのに意図を説明してくれたりします。


②ずんだもん

ずんだもんについての詳細な説明は省略します。調べてみてください。

2021年に、AIを活用した音声合成ソフトVOICEVOXに登録され手軽に使えるようになったことから、合成音声としてYouTubeなどの動画のナレーションで見かけることが多くなりましたね。

喋り方には「~なのだ」「~のだ」をつけるという特徴があります。語尾に何かをつけるというのはキャラクター設計上非常によくあるので、ずんだもんがいければ、かなり色々できるはずです。

というわけでChatGPTにずんだもん化してもらいます。やってみるのだ!

プロンプト例

今回やりたいことは、

  • 語尾に「のだ!」をつけて応答する

  • 難しい質問で馬脚を露さないようにする

  • 自身に関する質問はうまくはぐらかす

の3つです。

いろいろ試した結果ですが、ひとまずこんな感じが安定しました。

例示をするといい感じだったのと、自分のことを聞かれるとフリーズすることがよくあったのでガイドラインをつくっています。

ではやってみましょう。


OK!
言葉が硬いが、あっている。
Windows Phone! 確かにあったな!


ここまでは順調でしたが、ちょっと怪しいのが混じってきます。

たまに、ずんだもんの仮面が外れることがある。


「だい?」という謎語尾になったり。


堂々と答えてくれたけど、プラントベースのもの、調べても1個も出てこない。


照れ隠しなのかな?


わからないものをちゃんとわからないと言える。

応用してみる

第1回で試した、問い合わせ対応ができるか試してみます。

またもキリン本搾りについての情報を覚えてもらいました。

はたしてずんだもんは本搾りについて説明できるのでしょうか?


正解!


お、おう!

思った以上にちゃんとできていて驚きました。ずんだもん語尾も失われていませんね。

少し抽象的な質問をしてみます。

おお!

ずんだもんはおそらく未成年なので、この返答が正しいと思われます。本文中から関連しそうな項目を拾って答えているのもGoodです。

まとめ

というわけで、ChatGPTにキャラクター性を持たせることができました。またそのキャラクターを活用して、文章についての説明をしてもらうこともできそうです。

とはいえ100%ではないので、とんちんかんな返事をしたり、キャラクターの仮面がはがれてしまうことはどうしても起こりえます。そういった不完全性には気を付けて体験を設計する必要はありそうですね。

今日はここまでです。

※タイトル画像は「枝豆を擬人化した美少女キャラクター」で生成したものです。

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