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全員が共感できる。小学生の自分に会いに行こう『逆ソクラテス』

水曜日の1週目は本なので、本を読みましたよ〜!

珍しくハード本で購入していました!えへへ!

これで年12冊は確定と思うとnote始めた意味もありますね〜嬉しい〜

兎に角、本当に本当に最高だった!!!

まだ、最後の章読んでないのでそれ読んで感想書きます!

ってことで・・

さて!読んだので書きますが

兎に角最高だった!

久しぶりのハード本が当たりで最高だった・・!

これは短編集でありながら、伊坂幸太郎あるあるですが
少しずつクロスオーバーしている作品です。

この伊坂らしさがしっかり出せるところが最高ですね。

そしてご本人のあとがきも最高。

もうね、語彙力がなくなるくらい面白かった。(元からない)

この短編集を1つずつ紹介していきます。
全て小学生の子供たちが主人公となっています。

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逆ソクラテス

代表作となる1作目は、
頭のいい安斎くんが仲間を連れて久留米先生に立ち向かうお話。
主人公は加賀くん。安斎くんじゃないんです。笑
ソクラテスといえば、「無知の知」ですが、
事実、私は高校1年生の時に倫理の授業で「無知の知」を知ったのですが
ソクラテスのファンになりました。
「知らないということを知っている」と言うのは本当に強いことだなと思うんですよね。
私は、そのことを知らないと自覚する。
知っているかもしれないと抗うのではなく、知らないと潔く白旗を振る。
これってなかなか出来ることじゃない。特に大人になってからは尚更。
私は、倫理の授業が一番楽しみですごく好きだったなぁ。
賢人の知恵を少しずつ分け与えられるってすごい尊いことだよなぁ。
って今なら授業に対してそう思えるのにねぇ。
さらに、もう一つ。
「私は、そう思わない」っていう魔法の言葉。
これは主観だから、誰に何て言われようと覆ることがないんだよ。
嫌いとか、下手とか、全てそれも主観なんだよ。
私は下手だと思わないとか、私は変だと思わないとかってちゃんと意思表明する大事さがこれには書かれてる。
安斎くんと小学生時代に出会えたら本当にそれは幸運だよなぁ。
この最後に明かされる話に私はすごく考えさせられた。
好きな台詞はたくさんあるんだけど

「先生、草壁が何をやっても駄目みたいな言い方はやめてください。子供たち全員に期待してください、とは思わないですけど、駄目だと決めつけられるのはきついです」

スロウではない

これもすごい考えさせられたなぁ・・
タイトルも今見直すとさぁ〜すごいわぁ。
リレーの選抜の話でAチームとBチームの格差を描いたお話。
Bチームはくじ引きで決まった弱小チーム。
弱気な転校生の秘密が胸を締め付ける。

「いくら今つらくても、未来で笑っている自分がいるなら、心強いだろうな、と思いました」

非オプティマス

久保先生のお話。
先生だって、大人だって再生できるって話だった。
それに加え、福生くんの痛快劇だった。
人は見かけによらないし、普通の子には普通の世界があって、
めっちゃくちゃ良かった。

「相手によって態度を変えることほど、恰好悪いことはない」

アンスポーツマンライク

この話もめっちゃくちゃ好き。
現代の根性論反対説を根底から説明してる気がする。
大人が怒鳴って小中高生を鼓舞するやり方はもう古い。
怒鳴って小学生を萎縮させるなんて、どんなやり方なんだ。
ってこれを読めば冷静になれるしよくわかる。
何度でも読み返したくなるくらい最高。
男の子の友情もの最高だ・・
これで1本映画作れる・・本当に好き・・全部好きだけど・・

「永遠」

逆ワシントン

正直に生きる、真面目に生きることを書いた一本だった。
少し不思議なお母さんだし、
少し怪しい友達の義父。
子供達がしっかり誰かを思いやったり、
自分を正したりする姿に大人の私は背筋が伸びる。

「特別じゃなくても幸せに生きることはできるから。むしろ、特別じゃないほうが幸せになれるんじゃないの?」


そして、先に書いたけど、伊坂幸太郎本人のあとがきが本当に最高。

最後の一文を抜粋しますが、

「自分の作品の評価は客観的にはできませんが、デビューしてから二十年、この仕事を続けてきた一つの成果のように感じています。」

これだけで読みたくなるよね?

ぜひ、みんなも久しぶりにハード本買って読も!

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