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作りたいのは、ユーザーにとって「より良いもの」。 【Connect the future】

これからのフォーデジットをつくっていくメンバーと、CEOの田口が過去、現在、そして未来についてトークを繰り広げる【Connect the future】。今回は、UXデザイナーの田口雄大タグチ タケヒロ。苗字はCEOの田口タグチ(通称 タグチさん)と、さらに名前の読みはCOOの末成武大スエナリタケヒロ(通称 タケさん)と同じであるがゆえに、社内での呼び名は「タグタケ」一択…! 入社から2年半を迎えた今期、初のMVPに輝いたタグタケの、真面目一徹な素顔に田口が迫ります。

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田口 雄大
神奈川県出身(川崎寄りのハマっ子)。大学では、情報処理のゼミに入りたい一心で電気工学部に進学するも選外に。やや不本意なゼミに入った後は、アルバイトとWebサイト制作に情熱を燃やす。卒業後は、大手SIerに入社。約13年のキャリアを積み、2019年1月フォーデジットにジョイン。2021年3月にサービスを提供開始した「ahamo」のUXデザイナーの一人。

初めてのニックネーム

田口
タグタケと僕の出会いは、採用面接の時ですね。HCD(Human Centered Design:人間中心設計)のコンピテンシーをまとめた資料を持って来ていたのが、すごく印象に残ってます。

タグタケ
面接で、何か共通言語があるといいなと思ったんです。僕がフォーデジットを知った最初のきっかけが、Webで見た田口さんのインタビューだったんですよね。そこで、HCDのことや「自然に溶け込むデザイン」というお話をされていて、素敵だなぁ、と。面接でも、それをいかに実現しているのかというお話を聞くことができて、実物の田口さんは改めて素敵だと思ったし、いい会社だなぁと感じました。

田口
それは嬉しいですね。みんなに初対面の印象を聞くと、大体「こわかった」って答えが返ってくるから…(笑)。あとは出会いの記憶というと、何といっても「タグチ タケヒロ」の掴みは強烈でしたね。

タグタケ
入社と同時に、呼び名は「タグタケ」で確定していましたからね。そしてなぜか、イジられキャラが定着するという…。あだ名で呼ばれるのもイジられるのも、思えば過去の自分にはあまりなかったのですが、もはや心地良さを感じている自分がいます(笑)。

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理想と現実のはざまで

田口
前職は大手SIerにいたわけでしょ。そこでの日々はどんな感じだったの?

タグタケ
前半の6年ほどは、SEとして特定業種のお客さん向けにパッケージソフトのカスタマイズや導入支援を行っていました。営業ではないものの、お客さんと会話をする機会も多く、そこに仕事の面白さを見出していましたね。一方で、肝心のパッケージの使い勝手には疑問符が付く場面も多くて、業務をより良くするために導入を決めてくれたお客さんにとって、真に役立つソフトウェアを提供できないことにもどかしさを感じる場面が多くありました。

田口
2005年前後だと、「ユーザビリティ」という概念もまだあまり浸透してなかったよね。

タグタケ
そうなんですよ。「ユーザーにとってどうあるべきか」よりも、「作り手の都合」を優先してしまいがちな状況があって、悶々としていました。その後、ユーザビリティを重んじる機運が社内的にも徐々に高まっていき、後半の6年ほどはユーザビリティ向上への理解促進を行う専任組織にいました。ただ、SIerの中でゴリゴリのエンジニアとしてやってきたメンバーに理解してもらうのは簡単じゃなかったし、どんなユーザーでもストレスなく利用することができて、業務や暮らしをより良くするプロダクトを自ら生み出すなら、まったく違う環境に踏み出してみるのもありなんじゃないか…と。そんなことを考えていた時期に、田口さんのインタビューと出会ったわけです。

田口
なるほど。13年のキャリアを通して、胸の内でふつふつと抱えているものがあったわけだ。

タグタケ
はい。正直なところ、大学時代のゼミ選びも、就職の時も、そして働き始めてからもどこかでずっと自分の想いを押し殺していたんですよね。就職の時は、Webの制作やデザインに興味があったにもかかわらず、学生時代にデザインを学んでいない自分に自信が持てず、手堅い大手SIerを選びましたし。だから、フォーデジットへの転職は、僕にとって初めての前向きな選択であり、文字通りの転機になりました。

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「より良い」を叶えるためのこだわり

田口
MVPの授賞コメントを読むと、「真面目で常に全力で走る」「絶対に手を抜かない」「最後までやり切る」というフレーズが並んでいて、“真面目一徹”感があるよね。自分でもその自覚はある?

タグタケ
僕は妹との二人きょうだいで育って、子どもの頃から「ちゃんとしなきゃ!」みたいな気持ちは強かったかもしれません。昭和の家庭で育った長男らしさというのか(笑)。「親を悲しませちゃいかん!」というナゾの信念に裏打ちされた真面目さは、ずっと自分の中にあると思います。

田口
たしかに、タグタケは“長男感”あるね。

タグタケ
「手を抜かない」とか「やり切る」というのも、仕事をする上でのDNAとして自分に刻み込まれていると思います。ただその一方で、フォーデジットに入社した当初、それまでの自分は「こだわり抜く」ができていなかったと強烈に感じました。周囲のメンバーと比べて、自分にはその感覚が圧倒的に足りてないな…と。逆に言えば、前職で思い描いていた、ユーザーにとっての「より良いもの」を追求できる環境にたどり着いたということ。今は、その時できる最大限の力で「より良いもの」の追求にトライすることができています。

田口
それでこそのMVP! 今回の授賞には、そんなタグタケに対する皆からの賞賛が込められていると思います。


レベルアップの鍵は実践の中に

タグタケ
今日、せっかく対話の機会をいただいたので、僕からも田口さんにお聞きしたいことがありまして。

田口
何でしょう。

タグタケ
近頃の自分の課題感として、お客さんの上位レイヤーの方々ともっと会話をできるようにならねばと思っています。高い視座でクライアントとコミュニケーションをとるために、田口さんは日々どんなことを心がけているのか、ぜひお聞きしたいです。

田口
うーん、もちろん知識を仕入れるために本を読んだりは結構しているけど、それが直接仕事に役立っている感覚はほとんどないかもしれない。どんな仕事もそうだと思うんだけど、結局のところ「やってみなければ分からない」という想いが根底にあるから、「とりあえずやってみる」が質問の答えになるかな。それがなくなったら、自分自身が成長しないと思っているし。やっぱりどんな環境においても、できることだけをただ繰り返しやり続けるのはダメですね。

タグタケ
なるほど~…。そういう意味では、フォーデジットという会社自体が、常に新しいことをやり続けていますよね。そして、メンバーが新しい領域に触れるチャンスがふんだんにある。思えば入社以来、自分にとって未経験の領域に毎回チャレンジし続けてきた気がします。前職では、基本的に自分にとって既知の領域でしか仕事をしてこなかった。そこも大きな変化かもしれません。

田口
そうそう、クライアントの課題も、ビジネスモデルも、必要な技術も、ステークホルダーも毎回違うわけじゃない。その一つひとつユニークな案件に飛び込んで、いかに学びを得るのか? という気構えが大切かもしれない。実際、この2年半を振り返ると、成長実感はあるんじゃないかな?

タグタケ
そうですね。確実にあります。見えなかったものが見えるようになったり、自分の言葉で述べられなかった意見をクライアントに伝えられるようになったり。大分変わりました。ただ、周りのみんなの進化を見ていると未だに「速っ!」と感じます(笑)。貪欲に経験を重ねながら、追いかけ続けたいです。

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世に出し、そして育て続ける

田口
ahamoのプロジェクトでは、UXデザイナーを務めているわけだけど、一大プロジェクトを経験してみてどうでしたか?

タグタケ
単にWebサイトを制作するのではなくて、ahamoというサービス自体のあり方も含めて、体験としてどうあるべきかをクライアントと一緒に検討して形づくることができた。UXデザイナーとしてフルパッケージで新たな経験を積むことができたと思っています。しかもローンチして終わりではなく、今はサービスを「育てる」フェーズ。日々学びがあります。数百万人規模のユーザーが、自分たちの成果物に触れてくれているんだと思うと、それも嬉しいですし。

田口
ローンチしてからもいろんなトラブルがあったり、必ずしも綺麗なスタートとは言えない状況もあったよね。大きなプロジェクトだからこその難しさもあったと思うけど、そのあたりについてはどう受け止めてますか?

タグタケ
サービスに対して残念な印象を抱かざるを得なかった方々が一定数いると思うと、やはり悲しいですね。ただ、後悔しても始まらないので、僕たちはサービスのフロント部分をより一層魅力あるものにするために、汗をかきたいと思ってます。そして、ahamoが長く愛用されるサービスになるよう、育てていきたい。

田口
すごくフォーデジットが大事にしてる考え方だよね。サービスやシステムは世に出して終わりじゃない。改善しながら育てていくものだからね。プロジェクトのメンバーであるタグタケからその言葉が聞けて良かったです。

新たなステージへの助走

田口
では、最後に未来の話を。アジアNo.1に向けて、こんなことにチャレンジしたいとか、自分がこうなっていきたいという想いを語ってもらえたらと思います。

タグタケ
僕の場合は、まず言語の壁の突破が必須ですが、それ以外だと2点ですね。1点目は、個々のプロダクトにきちんと向き合うこと。その経験や実績を積み上げた先に、アジアNo.1があると思っています。2点目は、「いろんな人がいるんだ」という前提に立って、提供するサービスのあるべき姿を考えていくこと。フォーデジットで仕事をする中で、ユーザーと呼ばれる人々がいかに多様な存在であるかに気づくことができました。海外に飛び出したら、国内以上に、様々な考えを持った人たちがいるはず。それらをフラットに受け止めた上で、思考できる力を付けたいです。…って浅いですかね。

田口
いやいや、真面目一徹な“長男感”出てましたよ!いいと思います。 田口雄大  タグチ タケヒロという名前も、幼少期に培ったマインドも、すべてが「タグタケ」としての今の活躍に活きているよね。ぜひ、ご両親によろしくお伝えください(笑)。

タグタケ
ありがとうございます! 両親に感謝ですね(笑)。

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編集・執筆 glassy&co.
撮影 吉田周平