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フォーデジットが沖縄で、シングルマザー支援プロジェクトを始めるわけ。

私たちフォーデジットは、株式会社レキサスさん、しんぐるまざあず・ふぉーらむ沖縄さんとともに、沖縄のシングルマザーのためのWedデザイン就業支援プロジェクト「MOM FoR STAR」を立ち上げました。

東京と沖縄のデジタルデザイン企業と、シングルマザー支援団体が連携することで、シングルマザーが未経験からスキルを習得し、Web業界で活躍できるまでをサポートします。

東京のデザイン会社がなぜ沖縄で支援?と思われるかもしれません。このプロジェクトは、偶然の出会いと「より良い未来」への共感から始まりました。この記事ではフォーデジットの視点から、MOM FoR STAR 立ち上げストーリーをお届けします。


フォーデジットと沖縄

フォーデジットは東京都港区に本社を置くデザイン&テックカンパニー。2001年に創業して、現在はコミュニケーションデザインやサービスデザイン、幅広くデジタルデザインに携わっています。今年でちょうど20周年を迎えます。

そんなフォーデジットと沖縄のつながりは、実に創業期までさかのぼります。初めての訪問は2003年の社員旅行。それ以来、毎年期末にあたる6月に社員旅行として沖縄へ行くのがお決まりになりました。

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まだ30人くらいだった頃のフォーデジット(石垣島にて)

2019年には社員100人以上で沖縄へ。メンバーの中には、10回以上の訪問経験がある人も少なくありません。フォーデジットは沖縄という場所にとても親近感を抱き、何かしら貢献できないかと考えるようになりました。あるときは、マングローブ保護活動に寄付をしたりも…。

そして2020年。フォーデジットの事業が成長していく中で、ある案件のためにリソースを拡大する必要が出てきました。普段であればアルバイト採用や人材派遣などを検討するところですが、コロナ禍で在宅勤務を推進する中で、一部の業務はリモートワークでも生産性高く実行できることがわかってきていました。

この仕事、沖縄の企業と協業できる形はないだろうか?

コロナ禍で沖縄の経済状況が悪化している、という話も聞いていました。こんなときだからこそ、少しでも沖縄のみなさんのお役に立てるのではないか。そう考え始めた頃、タイミング良く、沖縄県の商工労働部によるIT企業の視察ツアーにお誘いいただきました。これを機会に沖縄のWeb企業を訪問しよう!ということに。

その視察ツアーでの出会いから、計画は思わぬ方向へと展開していきます。

レキサス代表 比屋根さんとの出会い

視察ツアーの一環として、沖縄IT津梁パークを訪問。沖縄IT津梁パークはリゾート環境のもとで、IT分野の知的創造活動を行えるという施設。そこでパーク内にオフィスを構える、株式会社レキサスの比屋根さんと出会いました。

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レキサスは「沖縄から、社会をより豊かにする人財や事業を創出し続ける」をミッションに、メイドイン沖縄のITサービスを創造しているデジタルデザイン企業。代表の比屋根さんは「沖縄の価値を示したい」という強い意志を持って1998年にレキサスを創業し、以来20年以上にわたり事業を通して沖縄の社会課題を解決する取り組みを続けられています。

デジタルデザイン業についてはもちろん、沖縄のさまざまなお話をお聞きすることができました。沖縄県における労働環境、シングルマザーの抱える課題、若者・子供たちのこれから、そしてより良い未来のために私たちに何ができるのか。

沖縄の未来をより良くしていきたいという、比屋根さんの熱い想いと行動力に感動し、視察ツアーが終わる頃には、私たちは単に「沖縄企業との協業」という考えではなくなっていました。沖縄の社会課題を解決するような形でビジネスをデザインできないか、と考えはじめたのです。

より良い未来のためにデザインができること

フォーデジットは「デザイン&テックで未来をより良くする」というビジョンを掲げています。デザインとテクノロジーの力でより良いプロダクト、サービスをアウトプットし、多くの人の体験を心地よくすることで、未来をより良くしたいと考えてきました。

しかし、より良い未来のためにできるデザインは、プロダクトやサービスだけではありません。私たちが関わる仕事の意義も、より良くデザインできると考えています。

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CSV(Creating Shared Value)という考え方があります。日本語では「共通価値の創造」と言われ、ビジネスを通して社会課題に対応することで、経済的価値と社会的価値を同時につくろうとするアプローチのこと。つまりソーシャルグッドなビジネスをすれば、サステナブルに企業も成長するし社会も顧客も嬉しいし、三方良しで最高だね!という思想です。

私たちもこの考え方のもと、沖縄の社会と私たち企業の相互にメリットがあり、継続的に成長できる方法を考えました。それが MOM FoR STARプロジェクトのはじまりです。

相互にメリットがあり、ともに成長するしくみ

MOM FoR STAR プロジェクトで解決したいのは、沖縄県におけるシングルマザーのワーキングプア問題。全国平均でも高い就労率があるにもかかわらず収入が低く、スキルアップ・キャリアアップの機会がなかなか得られない現状を変えることです。

主として、Webスキルを身に付けることで労働単価を上げること、また沖縄県外企業の業務を行い、県外の報酬水準で継続的に収入を得られる仕組みをつくることを目指します。

そのために行うのが「学ぶ」「働く」「つながる」の3つの活動です。

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沖縄のレキサスと東京のフォーデジット、2社のデジタルデザイン企業が連携することで、シングルマザーの「学ぶ」「働く」環境を実現しました。レキサスが沖縄で働く場を提供し、業務環境を支援。そしてフォーデジットが独自のプログラムでWebスキル研修を行い、東京をはじめとするさまざまな企業のWeb運用業務を実務機会として提供します。

さらに支援団体しんぐるまざあず・ふぉーらむ沖縄が参加者と「つながる」コミュニティを運営。子育てや暮らしの支援も含めて、新しい学びへのチャレンジをサポートします。

MOM FoR STARを通して目指す未来

このプロジェクトは、一方向的に「教える」「与える」支援事業ではありません。関わる人すべての幸せを追求することで、ともに継続的に成長するしくみを目指しています。

シングルマザーの皆さんは、専門スキルを身につけることでワーキングプアから脱却する。私たち企業は、熱意を持ってともにデジタルデザインに取り組む仲間が増える。そして今も大変な苦労をされているシングルマザーの方や、挑戦したいけれどためらっている方とその子供たちも、このプロジェクトの活動の姿を通して、未来への明るい希望を持ってもらいたい。

シングルマザーの皆さんと、私たち企業、そして社会と、まさに「三方良し」を目指して、プロジェクトを推進していきます。

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いよいよ今週から、MOM FoR STAR 第一期生 5名の研修プログラムが始まりました。まずは第一期生のみなさんに、私たちの持っているすべてを全力でお伝えしていきます。

どうぞご期待ください!