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お受験を控えた長男と、そんなことは全く関係ない四男

息子たちはみんな2歳差なので長男が6年生の時、四男は年長さんだった。
6年生の長男は南国にいた1年半の間、英語の学校に通い英語を身に付けることに重点をおいていたので、ほとんど日本の勉強はしてこなかった。

夫と長男、私で色々相談し、中学受験をすることに決めた長男はそれはそれは苦労した。元々お勉強は得意ではないので、それならばいっそのこと帰国子女枠で入れて高校受験スキップできたらラッキーじゃね?という思いもあったが、それはそれで決して簡単なものではなかった。

だいたいのお受験組は5年生の1月までに小学校の範囲を終わらせ、5年生の2月から受験のある6年生の2月までの期間で今まで習ってきた知識を使い、演習問題を解いたり過去問を解いたりするようだ。
そんな中、6年生のGW明けからフラリと塾に入り「受験します」と言った我々を待っていたのは本当に辛い1年だった。

しかし、まだ幼い弟たちに長男のそんな苦労は全くわからない。
突然訪れた環境の変化に対応しきれない、そして理解できない長男は漫画やテレビの誘惑に勝てずにいた。
弟たちは競うように「長男が隠れて漫画を読んでた」「ベッドに"明日天気にな~れ"の〇巻が置いてあった」「勉強せんとYoutube見てた」「また新喜劇見てた」など詳細に長男の怠惰な生活をチクってくれた。
その度に私は目を吊り上げてギャーギャー吠えていた。

そんな我々の姿を見て次男と三男は「俺も数年後はそうなるのか…」と言っていたが、四男だけは「四男は受験しない!長男みたいになりたくない!」と断言していた。我々としては強要するつもりもないが、各自、要相談案件である。

そんな四男は「紙ではなくホワイトボードなら頭に入りやすいかもしれない」とそんなこともなさそうだけれども、とりあえずやってみるか的に手を変え品を変え頑張っている長男のことなどお構いなしに、自分の要件を伝えていた。

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四男は明日の朝ごはんにお餅を食べたいらしい。
私が忘れないように書いておいてくれたのだ。
彼にとっては気体がどれだけ発生するのかよりも明日の朝ごはんの方が大切なのだ。
当然のことである。

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そして、いつまでたっても自分に甘い長男に向けて夫が書いたこの言葉よりも、次のゲームで三男に借金をなすり付けることの方が四男にとっては大切なのだ。
そりゃそうだ。幼稚園児に「克己」なんぞ何の意味も持たない。

全てが終わったから笑えるその時の必死さ。常に誰も経験したことのないことにチャレンジする我が家のパイオニア。
こんな中でよく頑張ったぞ、長男。

長男はよく頑張っていたはず!今回もまた隠れて漫画を読んでいたがそれでも長男は頑張っていたはず!!と、そろそろ持ち帰ってくるであろう定期考査の結果を受け取る心の準備をしている。




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