自分の市場価値ってどうなんだろう、と他社の面接を受けたくなったら読む話
柴田(@4bata)です。書籍「ピーターの法則」をきっかけに考えた内容を書きます。会社員として働いている人が、自分の市場価値ってどうなんだろう、と他社の面接を受けたくなっていたら、私が話す内容を書きます。そうすれば、このurlをコピペして渡せばよいのです!!!
前提1:市場価値とは「希少性」
珍しく、手に入りにくいほど価値がある。もうちょっと説明すると、「需要>>>>>供給」、欲しがる相手がいて、手に入りにくいと価値がある。今回説明する「希少性」の定義は「需要があり、供給が少ないもの」とします。
前提2:今回考えるのは、労働市場における価値
労働市場における価値に限定します。労働力の提供の対価として報酬をもらうことが前提。
結婚相手とか、恋愛とかになると市場も変わるから、価値も変わるでしょう。
ではここから本題です。
労働市場を、「社内労働市場」と「社外労働市場」に分ける
まず市場価値を二つに分けて考えましょう。「いま働いている会社における自分の希少性」と、「他の会社で働くときの自分の希少性」です。報酬との関係性が図示できます。いま働いている会社で希少性があったり、他社で働くことも求められてたら、報酬はあがるでしょう!
市場価値が気になった理由も二つに分けられる
「市場価値が気になる」の意味は「社外労働市場における自分の価値が気になる」でしょう。それが気になった理由も大きく二つに分けられます。
1.今の会社であんまり役立ってない気がして、他社でも役立てるのか不安になってきた
2.今の会社で成果は出せているけど、他社でも役立てるのか不安になってきた
理由1「今の会社であんまり役立ってない気がして、他社でも役立てるのか不安になってきた」の場合→社外での市場価値を調べる前に、社内でなぜ役立ててないのかを調べる
社内の誰かに「あんまり成果出てないよね」と低い評価をされて「自分の市場価値」を気にしたケースは、相当まずいパターンです。というのも、人は「最終段階」にならないと、ネガティブフィードバックを行わないと言われているためです。自分で気になったケースであれば別です。
既にあなた以外には「あなたの働きぶり」がシェアされている可能性が高く、それが巡り巡って、あなたの元に届いたと認識した方がいいでしょう。こういう研究結果もあります。
自分が社内で成果を出せてないなと感じたときにやるべきことは、社外での価値を調べることではなく、社内でなぜ成果を出せていないのかを調べて考えることです。どうすれば良いかは、前に書きました。
転職して一定期間は価値を出せるけど、その後価値が出せなくなって転職を繰り返す人が結構いる
いま働いている会社との相性が悪くて、転職したらすぐに成果がでるケースもあるので、それはそれでOKです。ただ、転職して一定期間は価値を出せるけど、その後価値が出せなくなって転職を繰り返すケースを見かけます。そういう人は、現在の会社でなぜ成果が出せなくなったのかを振り返ってない人が多いです。そもそも、同じことを繰り返していることに気づいてない。なぜ気づかないのか。それは上に書いたように、周囲の人があなたにその理由を伝えないからです。その間に年齢を重ねて、いろいろ大変になります。大変だ!!
もうひとつの理由の場合を書きます。
理由2:「今の会社で成果は出せていると思ってるけど、他社でも役立てるのか不安になってきた」の場合→「過剰適応」という言葉を知る。どこが「過剰適応」なのかを認識するために他社と話す
過剰適応とは、その会社の環境に最適化しすぎて、他社で役立たないようになっている状態です。
過剰適応が良いのか悪いのか、は働いている会社の人材観によります。「過剰適応させておいて、でも社内で成果が出せなくなったときのことはそんなに考えてない」のか、「過剰適応を求めるが、結果として社外労働市場での価値もあがるような構造になっている」のか。
こっちの理由の人は、普通に転職活動してみても発見があって面白いです。社内で成果を出すことが、社外での価値につながっているのか、つまり、いまの会社の環境に依存して成果出せているのか、関係ない部分はどこか、何社か話してみると見えることもあります。
「特定分野で成功している会社で過剰適応して働いてるので、その会社の方法論を持ち込んでくれそう」という理由で社外労働市場の価値があがるケースは、怪しい
面接している側もたいして考えてない場合もあり、「今の会社で成果出してるから、転職したらその方法論を持ち込んでくれて、我々の会社に良い成果をもたらすだろう」ぐらいの適当な考えで高い評価を下されるケースも多いです。会社の成り立ち等、前提となる文脈が違うと、それを踏まえて成果を出せるのかどうかは怪しいので、自分の社外における市場価値を調べるときは、そこを中心に聞くといいです。
自分がどこに過剰適応しているかを調べるときのリスト
以下は、新しい組織に入ったときに、自分が組織になれていくときに必要な情報のリストです。ここについて他社と自社を比較するために面接を使えば、どこが違うのか、過剰適応の要素がどこかを調べることができます。
事例:自分のことをどう考えているか
これを踏まえて、私が自分のことをどう考えているかを書いておきます。いま40才です。
まとめると、転職先の会社でも「過剰適応」してその上で現状を打開できる自信があるのでそんなに気にしてない。
・動きが激しい業界?で、10年ぐらい同じ会社で働いてるので、過剰適応している可能性が高い
・「人事分野」に特徴がある会社で人事をやっていたので、そこは完全に過剰適応している状態だろう
・今後は「社内でだけ理解され、成果がでるような情報」を、世の中に既に存在するフレームワークで説明したり、翻訳する作業が必要だろう。これは、社内で別の人が成果を出すためにも必要なので、一石二鳥。
・そもそも人事から、管理部門全部の責任者になったので、学んでいる状態。財務とか内部統制とかコーポレートガバナンスとか。情報システム系もわかってない。学んでいるのは、世の中にある「王道、セオリー」と言われる一般的なもの。
・それを、社内にだけ存在する「文脈」と接続させて組織を動かして成果を出すことが求められている。
・人事以外の分野を学び、社内の文脈と接続していく間に、今働いている会社の「特殊性」も言語化できるはず。それによって、他社の「特殊性」と比較できるような能力がついていくのでは、という仮説をもっている
誰かが書いてたけど、サポートしてもらったらそのお金をだれか別の人のサポートに回すと書いていて、それいいなとおもったのでやります!