高校時代、部員1人のフェンシング部に飛び込んでみた話 -大波乱の初戦編-




*ぜひ過去作からご覧になってからお楽しみください!!!!!




青春の記録です






全く見えなかった

全く感触がなかった

恐怖のあまり後退りした数秒後には大音量のブザーが鳴り、相手のランプに光が灯った。


息つく間もなく最初の位置に戻る


アンガルド
プレ
アレ!!!


さっきと全く同じ、

相手が、胸やお腹を全開にし剣をこれでもかと下げ近づいてきた

『刺せるもんなら刺してきなwwww』

相手の心の声が大きく聞こえる


僕はゆっくりと後退りしてしまうが

これではさっきと同じと思い足を止め、攻撃にいこうとした瞬間


相手が腕と前足を大きく伸ばし


剣を刺してきた


だが僕は咄嗟の判断で相手の剣を払う


(危ない、)



ぶーーーーーーーーーーーーーーーーーーっ



大音量のブザーが鳴った



相手のランプが灯る



剣が全く見えない
剣の感触全くない


...



そこで確信した



勝てるわけねえええええええええええじゃああああああんんんんんんんん



日本代表の高3と

ルールを今日知った高1



これはあれですか?


お偉いさんがステーキでも頬張りながら見るパーティの余興ですか??



帰りてええええええええええええええええええええええええええええええええええええ



ただ息つく間もなくセットポジションへ


もういいや


ガンガン攻撃したろ


攻めなきゃ勝てないし😊へへ


恥ずかしさ、情けなさ、全ての負の感情が一気に弾けた



アンガルド
プレ
アレ!!!!



僕は審判のアレ!のレを言い終わるか終わらないかの時に、攻めた!!!!!!


相手がさっきと違うからか後ろ足を一歩引いた


(え、日本代表がおれにびびってる?)


ニヤリ


そして思いっきり腕と前足を伸ばした


それと同時に相手も腕を伸ばす


僕らは相打ちをした


どっちだ


ランプの方を見るとお互いが灯っている


...


審判の判断は


ノーカウントだった。
(判定がつかずどちらにも得点が入らないこと)


くそ!!!!!!!
初得点のチャンスだったのに!!!!!!!!


僕は舌打ちをし、相手の方に目をやった



うずくまる日本代表



ん?



相手の選手が胸辺りを押さえうずくまっている



ん?



「おい!!大丈夫か!!!!!!!!」



コーチとマネージャーが駆け寄る



ん?



ざわつく相手ベンチ



...



これって、、



日本代表クラスだと
剣の感触が全くわからない、

今日ルールを覚えた僕だと
剣を刺した時、相手が胸を抑えてうずくまる、



あ!なるほど!!!



下手ほど痛いんだ!!!!!!!!!!

(めちゃくちゃテンパってるけど、勉強した!という脳にすり替えようと必死な図)


相手はゆっくり起き上がり
審判に大丈夫の合図の手をあげる



僕は大切な日本代表を大怪我させるとこだった



モノクロになり灰のように立ちすくむ僕



審判が僕らに再開することを伝えた



相手に一礼をし構える



「ちょっと!!君!!!!!」


審判が僕を指差す


うわ、怒られるのかな


審判は僕のスネ当たりを指差す



ん?



目線を下げてみると、



靴下と、その上から被せた靴下が開き、
(ぜひ大会スタート編を読んで!!靴下の詳細が書いてあるから!!!)



ぱっくり地肌が見えていた



「なにその靴下は!!?」


審判が驚きながら近づく


「靴下が短かったので、切って被せました」



記録員の女の子達がクスクスと笑う


ベンチに座ってる相手選手がクスクスと笑う


みてる客席の保護者がクスクスと笑う


胸痛めた相手選手がクスクスと笑う


「肌見えてちゃダメだから、しっかり被せてw」



アンガルドw
プレww
あれぇっwwwwwwwwwwww



もう審判吹いちゃってる



29になった今なお、あの時の恥ずかしさを超える出来事にまだ遭遇していない。


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