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『よしもと短歌塾』感想

『よしもと短歌塾』
@シアターモリエール
2024.3.30 12:30開演

ジェロニモさんのイベントはまだ行ってことないんだけど、ずっと気になっていて、今回のよしもと主催の合同イベント(?)に。
めちゃくちゃ笑った上に、短歌の面白さにも溢れてて楽しかった。
ジェロニモさんと村上さんが司会で、短歌のナビゲーション役、他の6人のかたは事前にもらっていたお題に合わせて歌を持ち寄るという、歌会みたいな形式。
短歌歴も完全に初めてのかたから、ずっと作られてるかたまでそれぞれで、その配置の妙がとても効いていた。

短歌でいうと、まず赤嶺さんの「ジャンプ放送局」に初掲載された時の歌が秀逸。
水平方向の重く静かな動きから、突如軽快な垂直方向の動きに弾けるような、歌の構成が素敵。情景がめちゃくちゃ目に浮かぶ。離島で少女が港で東京から届くジャンプを待っている。あの貨物船に載っていると、なぜか確信して。そして今度こそハガキが採用されていると希望をもって。

また、付句のものではオブザーバー村上さんの歌が最高によかった。
桜というものに付きまとう密やかな不穏と狂気を、少し間の抜けた感じもするくらいのあっけらかんとした危険行為で際立たせる、素晴らしい歌。

皆さんの歌の読み方のスタンスがいろいろで、それも面白かったなー。
ジェロニモさんは音の耳触りをとても大切にしていらっしゃったり、赤嶺さんは文字になっていない部分を深く優しく読みとられていたり、笹本さんはめっさ「現実か?」にこだわったり笑

お笑いという意味では笹本さんとみのるさんのやりとりにずっと笑いっぱなしだった。「隣に住むな」から「地元の連れ会わせたい」まで、こんな短時間に距離縮まる笑
笹本さんのまっすぐさと初心者だったところは、このイベントで短歌にあまり興味なかった人にとってとても親切な存在になってたんじゃないかなー。

あと、改めて思ったのは、西の人はよー喋んなーってこと。
初めてヨーロッパ企画のお芝居見た時に受けた衝撃と納得(確かに関西って他人が喋ってても被せて喋るよなー、そんでそうなるとどんどん声大きくなってくよなー)を思い出した。(それを演劇でやるのすごいけど)
関西生まれで仕事してから東京にきて、その頃から演劇を観始めて、他人のセリフにセリフ被せんのはそれまで観たことなかったけど、関西のリアルはあれ。こないだ大阪行った時も、こっちの人は電車でもよう喋るよなーって再確認した。
今回は、よしもとと人力舎の人が半々で、ちょうど分かれるように座ってらっしゃって、なんとなく「東西対決」みたいな様相だった。(もちろんそれぞれのかたの出身はバラバラで、個々人のルーツは完全に西東分かれるわけじゃないと思うけど)
よしもとチームの方が声大きいし、人が喋ってても喋るし、これウケると思ったら何度もこするし、それが楽しくて懐かしくて嬉しかった。
林田さんとかめっさ面白いこと言ってるのに、小声やったりするんやもん笑

ぜひまたやってほしいイベントです。
できればこのメンバー(奇跡のメンバーだと思う)で!


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