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27歳


moriが短大生で20歳の時はじめてお付合いした人が
7歳年上の社会人だった。すごく好きだったのに
彼にずっと一緒にいたいねって言われた時
恥ずかしくてはぐらかしてしまった。
自分ではあまり覚えてなくて後で彼にそう言われた。

それからしばらくして彼に電話をしても全然出てくれなくなった。
30年前だからもちろん携帯のない時代。
最後に会った時は別に普通だったのに突然連絡が途絶えて
それから7年くらい引きずった。
その間付き合った男性は何人かいるけれど、昔の彼ほど好きに
なれる人には出会えず。

結構合コンにも参加していた。そんな中
友達の紹介で元夫となんとなく付合いはじめた。
車でいつも家まで送ってくれる間に夫は両親とも
仲良くなっていきそんな流れで結婚。

子供が生まれてからは息子が可愛くて可愛くて子育てに夢中に。
生物学的に女性は出産すると夫への愛情が冷めると
言われているがmoriもその例外ではなかった。

仕事が忙しい夫とはセックスレスでmoriが二人目が欲しいと
言ってもなかなか応じてくれなかった。


そして息子が高校生になった頃、通い始めた美容院で
最初に担当してくれた人に恋心を抱くことに。
その時その美容師さんは27歳だった。

カットとカラーの時間が楽しくて毎回彼を指名した。
1年以上通ったころ、会計の時
moriの誕生月であることに気づいて、割引が使えますという
案内をしてくれた。その時カードにある生年月日を見て
一瞬彼の表情が固まった。
moriの年齢に気づいたのだろう。

いつものようにお店を出る時ドアを開けて、
「ではGWどこ行ったかまた教えてくださいね」みたいな会話で
笑顔で見送ってくれたが

それっきりmoriはその美容院へ通うのをやめた。
突然ゴーストのように消え去ったのだ。

そしてその次に恋をしたのが2018年3月
当時Bくんは27歳だった。

そしてまた突然彼からの連絡は途絶えた。
昔からそういう「突然」は相手からも自分からもあったけれど
SNSで連絡をとってる今の時代それを
ゴースティングと呼ぶらしい。

ショックだったけれど、自分が過去にも同じような
経験をしてきたことを考えるとこれは
自分がもともと持っている性質なのかもしれないと思った。

それは直接別れを言って相手を傷つけないための
配慮かもしれない。

前を見てすすもう。
次に会う人はまた27歳かな。



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