銀河フェニックス物語 <恋愛編> 第七話 彼氏とわたしと非日常(6)
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『あの感覚』への到達は、俺の想像以上に困難だ。
「難しいな」
思わず弱音を吐いた俺に、ティリーさんが無邪気に提案する。
「もう一度、白魔と対戦してみたら『あの感覚』をつかめるんじゃないの?」
同じことは俺も考えた。スチュワートに白魔を薦めてS1に乗せた。アフターケアと称して、何度も練習相手になった。コースでも飛んだし、小惑星帯でも対戦したが『あの感覚』は訪れなかった。
初めて白魔と対戦した時、どうして『あの感覚』に入れたのか、いくら分析しても見えてこねぇ。