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【WEB3は見えない経済】

ここ半年、某企業の新規事業案件でWEB3をリサーチしてきました。トークンエコノミー、NFT、DAO、Defi、メタバースといった関連技術が乱立していてWEB3はほとんどの人が理解できない領域になっています。基盤となるブロックチェーンでさえ、概念はなんとなくわかっていても実物を見たことがない、、、ここが面白いこところでWEB2まではサービスとして可視化しやすかった訳です。
WEB2では見える価値の移動が起きた、つまり、実店舗の商品がAmazonで販売されるネット通販、動画や写真、ブログといった可視情報がYouTubeやインスタに投稿され、バズることでオンライン上で広告収入を生み、TV、新聞、ラジオといった旧媒体の広告価値が移動した、ただそれだけのことです。つまり、GAFAがやったのは広告と消費をオンライン上にスライドさせただけの話です。なので結果的に経済発展していません。

ところがWEB3回りのテクノロジーは見えなくなってきています。WEB2が経済のオンライン化で中央集権的に運営されるプラットフォーム経済であるのに対し、自律分散型経済が基盤になっているWEB3は、広告や売り場の移動ではなく、今までのSNS的な「いいね」の数ではないコミュニティーで社会自体の基盤が変り本質的な価値を問う>生み出す、また、信頼を生み出す技術を基盤としているので抽象度が高くなってきます。

また、NFTは作品を意味するのではなくてデジタルな証明書で、それ自体が物理的に存在しているというよりはトークンつまりデータです。さらに、そこにブロックチェーンが紐づいていて、、といわれてもチェーンはデータベースでさらに分散化されて偏在しているから可視化は難しいです。

DAOもスマートコントラクト(ある契約・取引について「特定の条件が満たされた場合に、決められた処理が自動的に実行される」)のように裏側で動くシステムが走っていたりして、いわゆる脱中央集権技術は今まで以上に見えない技術化していきています。
さらに一つのことを語っていても技術と思想利益と理想。といった様に視点によって見え方が全然違い、市場参加者などが自らの立場から利益を期待するような誇張とも見える、いわゆるポジショントークも多く、誰を信じて良いかわからない、または一時的には真実でも数日後には全く状況が変わってしまいます。

ここ1年で言えることは、メタバブルやNFTの資金が激増した中でWEB3を理解し、理想をもっている投資家も、ただの金儲けだけの投資家も含め大きく動いて新しい技術にお金が流れたのも事実です。
その結果、メタバブルが弾け、NFTも暴落し、NFTマーケットプレイスのOpenseaの流通量も90%減少するという現状です。そのバブルの結果、中央集権のGAFAからリストラされた3万人近い人々の流出はDAOを加速させるでしょう。

個人的にはNFTとメタバルブが弾けて、儲けたいだけの人がいなくなって、中央集権に疑問を持つリストラされた人たちから本質的なWEB3が始まると思ってます。


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