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弟のことを書く【第1回】私は弟の研究者

Keiは現在47歳。
私はKeiの姉50歳。
Keiは自閉症で重度の知的障がい者だ。
身障者施設に入居している。
そろそろ、Keiの記録を残しておかなければならない。
先ず、Keiは弟として可愛い。
それだけではなく、人間として非常に興味深い一面を持ち合わせており、生涯、私を飽きさせることがなかった。
Keiが持つ、賢く、尊敬すべき点を何としても残しておく必要がある。
Keiはいつでも、私の生きる支えだった。
私の人格形成に多大なる影響を与えた。
Keiがいたお蔭で、Keiの周りで生きる人々との出会いがあった。
同じように、障がい者を兄弟や家族に持つ人々に、何か一つでも共感してもらえたら、どんなに嬉しいだろう。
障がい者に関わろうとしている人々に、何か一つでも障がいを理解するためのヒントにしてもらえたら、どんなにありがたいだろう。
Keiのことを少しでも知ってほしい。
私はKeiの一番の研究者だから、私が書くのだ。


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