パトラッシュを知らない、ベルギーからのお客さま
くいだおれの街大阪からこんにちは!
外国人向け料理教室Osaka Kitchenの代表、ヨーコさんです。
マガジン、”忘れられないお客さま”では、ごくごく普通のマンションのキッチンに、世界各国から来てくださったお客様のことを紹介していきます!
■初めてのお客様 from Belgium
まずは、2015年3月に初めてお迎えしたお客様のお話から。
記念すべき初めてのお客様はベルギー6人組Bal familyとそのお友達御一行。
旅行代理店経由で予約を頂いたのが約2ヶ月前。
メニューを巻き寿司やお味噌汁に決め、仕事の合間にエプロンや包丁、スリッパを買い込み、何度も段取り確認。料理の説明に使う英語は仕事で使う英語とはまた違っているので、ちゃんと説明できるように辞書で確認。
昆布は沸騰させる前に取り出そうねー、とか。
風味が飛ばないように、味噌は火を止めてから入れようねー、とかね。
待ち合わせも緊張しすぎて30分前に到着。不安になりつつ待っていると、感じのいい(というか、今思えばかなりのイケメン含む)若者グループが来てくれてホッと一安心。
日本旅行の話をしつつキッチンに移動。
そして、必死で料理の説明をし、一緒に作る!
正直、必死すぎてなにも覚えてません。料理教室中のことは。
そして1時間後、料理は無事完成!
(ちょっとふきんとか散らかっててゴメンなさい!)
スパークリングの日本酒を飲みつつ、日本滞在の楽しい思い出やらなにやらで盛り上がり、お寿司も完食。無事に駅まで御見送りできました。
改札前でお辞儀してお客様を見送ったあとで、ポニーテールにした髪の先から汗が滴っていることに気づきました。まだ3月なのに。
いや、まさに必死のパッチ。
私がんばったよ、おかーさん!と叫びたいぐらいの達成感でしたよ。
こうして、全てがバタバタの第一回はなんとか完了。
後日、旅行代理店からも、お客さまも喜んでたよー、との連絡いただき、記念すべき一歩を踏み出すことができました!って、びっくりするぐらいヨレヨレの一歩でしたが。
たった数年前のことなのに、ずいぶん前のことのような気がします。今写真を見ても、恥ずかしくなる料理の完成度。でも、オーダーがあり、やってみた、そして、お客様が満足した、という意味では大きな一歩でした!
■パトラッシュを知らないベルギー人!
それにつけても、びっくりしたのは、食後のお話タイム。
いきなり、聞かれたのが
なんで日本人はわざわざアントワープまで来て教会で泣くの??
ルーベンスそんな好きなの??
えーー!?ベルギーでルーベンスということは、、、
パトラッシューーーー!
泣くでしょ!あんな悲しい話!
I am so tired! (僕はもう疲れたよ!)
と言ってもまさかの6人全員無表情。
パトラッシュでスベるなんてー!
詳しく聞いてみたところ、二人が息絶えるルーベンスの絵の教会があるアントワープでは、全く知られていないお話だそうです。
意外すぎて絶句する私を見て笑うベルギー人。
後から調べたら、フランダースの犬、まさかのイギリス文学でした。
ベルギー!今からでも遅くないからなんとかしよー!!
ということで、もう疲れたよ、でもお客様喜んでくれたからまた頑張れる!第1回料理教室でした。
次回はアメリカからの忘れられないお客様の話を!
May cooking be with you!