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(その3)2022年入梅イワシレポート『その名の定義に迫り楽しむ』(The meaning of the Nyubai Iwashi sardine.)@イワシ料理 香海

2022/06/10/ 銚子訪問2日目

最後のレポートです。一連の流れを掴むために、今回のレポートは是非とも(その1、2)から見て下さい(^o^)↓

さて、この数年間梅雨に入ると必ず千葉県銚子漁港に来て1泊し、色々な店でそれを食ってきましたが、今回ようやくこの『入梅イワシ』と言うワードに関し、面白い事が分かって来たので最後の〆としてお伝えします(^o^)

先ず現地の観光案内所、漁業協同組合、魚屋、地元の一般の人に色々話を聞いてきましたが、呼び方に相違がみられました。

時系列で言うと訪問した初日、先ず観光案内所では『もう入梅イワシ始まってますよ!』と言ってました。根拠はこれでしょう↓

が、隣の旭市飯岡で磯ガキを捌いてくれたおやっさんは『え?入梅イワシ?銚子では今ぜんぜん捕れてねーでしょ』と言ってました(これは後に時化で水揚げが無かったと判明)
※ここのおやっさん↓

更に、電撃訪問した銚子市漁業協同組合では単純に『マイワシ』と言っていて入梅イワシと言うワードは一切使ってませんでした。(この日および何日も時化で水揚げ無し)

漁協近くの魚屋では『イワシが捕れてないわけではないけど、時化で漁が出来ないし、まだ梅雨に入ったばかりで、それなりにイワシに脂が乗り、その名を冠して恥じない状態になるまでは店頭に並べる際に入梅イワシと表記できないなぁ』と言ってました。

で、イワシが大漁に揚がった翌日の朝、近隣の魚屋へ行って表記を確認すると↓

ウオッセ21の魚屋さんは『まいわし』
漁港近くの魚屋さん。表記に注目!
中羽(ちゅうば)いわしと読みます

↑この表記ですが、品種ではありません。マイワシは大きさによって呼び名が変わります。大体15センチ前後位を『小羽』、20センチ前後位を『中羽』25センチ位を『大羽』と呼びます。

これらの事を踏まえ、2022年6月10日の入梅イワシ料理を食べに行きましょう(^o^)

おなじみのイワシ料理 香海さん。毎度開店前にすでに行列。
赤丸の所の貼り紙には『入梅イワシ有ります』と書かれてました
最初の1品、入梅イワシの塩焼き

この時は、刺身、なめろう、塩焼きで注文しましたが、店が混んでいたせいもあり最初に塩焼きが来ました。出された瞬間『わ!デカ!』と思いました。手前のヤツは明らかに『大羽』です(^o^)

大羽の方には卵が入ってました(^o^)
2品目、入梅イワシのなめろう

いやいや実に旨い!舌触り的に赤身の風味が強い感じがしましたが、相変わらず薬味と味噌の配合バランスが絶妙で素晴らしい!(^o^)

本当は1番最初に入梅イワシの刺身が食いたかったのですが、忙しい時間滞でしたから仕方ありません。それにしても、こんな忙しい中でも相変わらずマスターは注文が入ってからちゃんと作ってます。余談ですが、私の隣にいた若いカップルは『なめろう』が初めてらしく、刺身のように醤油に付けて食ってました。そしてお互い顔を見合わせながら『旨いね!』と笑顔で言ってました。

私は『ダメだよ!なめろうは最初から味付いてんだから!魚介馬鹿一代を読みなさい!』と心の中で思いました(>_<)↓

そうこうしてるうち、今朝水揚げされたイワシ刺身が来ました!(^o^)

3品目、入梅イワシの刺身
待ちに待った真打ち登場(^o^)サイズは小羽と中羽です。

↑先ず2020/06/20日の写真と比べると、脂はそんなに乗ってません。

醤油に浸して脂の広がりを確認。前回に比べ脂は少なめに見えます
では実食(^o^)

旨い!魚の身と脂のバランスがちょうど良い!(^o^)。朝水揚げされたヤツだから歯応えも素晴らしい!特に赤身の部分の舌触りが良い(^o^)。当たり前ですが全く生臭くありません!

余談ですが、ちょっとこちらをご覧下さい。この数日後2022/06/13/に都内某所の居酒屋で食べたイワシです↓

大羽サイズです
赤身の上の脂がハンパなかったです

魚も肉もそうですが、最近私は個人的に(年齢的にw)脂が多過ぎるものは好んで食べなくなりました。若い頃は寿司屋で大トロを喜んで食ってましたが、今は魚も肉も身肉本来の味を楽しみ脂はそこそこあれば良いといった考えです。

そんな事からこの日銚子で食べたイワシは私にとって身肉と脂のバランス、そして目の前の漁港で朝捕れた鮮度、歯応え全てがベストでした(^o^)

参考にこちらもご覧下さい。私は正に入梅イワシは『小羽』派です(^o^)↓

では今回のテーマ『なにをもって入梅イワシと呼ぶのか?』ですが↓

(1) 6月から7月末までに捕れたマイワシを問答無用でそう呼ぶ。

(2)この時期に捕れたヤツの中で特に脂が乗り太ったマイワシをそう呼ぶ。

↑実際に現地ではこんな感じでした(^o^)

最後に『梅雨入り』と『入梅』は意味が異なります。季節の移り変わりを的確に掴む為『雑節』では2022/06/11/を『入梅』としてます。すなわち、今回私が訪問した日はほぼ『入梅』。直近まで水揚げ無しだったマイワシが訪問日最後に揚がり、私好みの質で食えた事は正に『入梅イワシ』だったと強く思いました(^o^)

↓今回入梅イワシを食べた『香海』さん



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