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「DEI」って何?

「DEI」という言葉を知っているだろうか。
「ダイバーシティ(多様性)」「エクイティ(公平性)」「インクルージョン(包括性)」の頭文字をとったものだ。

この「DEI」が今、注目を集めている。

そこで、このnoteでは「DEI」についてまとめ直し、僕らが明日から実践できることは何があるか考えてみようと思う。

「DEI」の「D」について

まず初めに「ダイバーシティ」から。
この言葉は「多様性」と訳され、かなり一般的になってきている印象がある。

ジェンダー、障がい、人種、国籍といったあらゆる要素で「多様性」が叫ばれ、それに取り組む企業や団体が増えてきた。

人を一括りに見ないで、個々人の特徴や個性を尊重する流れができてきている感があり、特徴や個性を殺さずに生活できる毎日が少しずつ近づいてきている。

「DEI」の「E」について

「ダイバーシティ」についてはある程度聞き馴染みのある人も多いかもしれないが、「エクイティ」「インクルージョン」についてはまだ理解が浅い人も多いだろう。僕もこのnoteを書くにあたって調べ直した。

「エクイティ」とは「公平性」のことで、「平等」と少し考え方が違うのが注意ポイントだ。
「平等」が、どんなパフォーマンスに対しても同じ報酬を与えるのに対し、「公平」な場合は、その人ごとに労力に見合った報酬が与えられるというもの。

この観点から、様々な条件の人を公平公正に扱うことが望ましいという流れが起きている。
同じ条件、同じパフォーマンスであることはなかなか難しいので、「平等」な結果に不満が出てくることがあるからだ。

その一方、「多様」な人を、どのように「公平」に扱うのか、という難しさもある。

「DEI」の「I」について

最後の「I」は「インクルージョン」のこと。
「インクルージョン」とは「包括性」という意味で、個々人の能力が発揮されるようになること。

2000年代のアメリカで「D&I」という「多様性」と「包括性」を重視した動きがブームになったこともある。
「多様性」を認識し合い、互いの違いを受け入れ合って個人の能力を十分に発揮してもらおうとするものだった。

「インクルージョン」は「自分の居場所」をはっきり認識している必要があり、「自分のアイデンティティに基づいて貢献できている」という意識が大切になってくる。

もうひとつの「B」を加える

「B」として「ビロンギング」を加えて「DEIB」と呼ぶ場合もある。
「ビロンギング」は「帰属意識」であり、自分自身を偽らずありのままで、組織の中に居場所を感じられること。

ヨーロッパを中心にこの考え方が広まりつつある。
帰属意識がある人は、ない人の6倍のエンゲージメントを発揮し、高いパフォーマンスを出すらしい。

帰属意識があればあるほど、仕事も「自分ごと化」できるので、これは一番納得しやすいかもしれないですね。

今ぼくらにできること

まず大前提として、「この世に同じ人間はいない」という当たり前のところから考える癖をつけることが重要だと思う。
その前提に立つことで、はじめて「多様性」を認め合う世の中の入り口に立つことができるだろう。

そして、その次に自分の所属するチームや会社のシステムを「公平」で「包括的」なものへ。
誰もが生き生きと能力を発揮できるような配置にすることで、メンバーのモチベーションも大幅にアップする。

この際、自分の関わる周囲の人から少しずつ始めるのが大切だと思う。
いきなり大改革をしようと思っても、なかなか上手くいかないので、まずは自分とその周囲何人かを「DEI」の考え方で捉え直してみると良いと思う。

小さな取り組みが上手くいけば、それを徐々に広げていき、広い範囲での取り組みへと変えていくことで、全国的な潮流になっていくだろう。

そこまで来れば、多くの人が「多様性」を認められ、「公平公正」に評価されていると感じ、「帰属意識」を持って生きることができるようになると思う。

自分がコミニュティを持ったり、将来仕事でリーダー的なポジションに立つ時にぜひ実践したい。
1人ひとりが、自分にできる範囲のことを行っていけば、それは大きな流れになるはずだ。

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Yuki Shibuya │ 423(シブサン)97年生まれ/新卒入社を10ヶ月でリタイア→転職/双極性障害クリエイター/ALLY/Webメディア編集・ライター・イラストレーター/漫画、生きづらさ、学びについて書いてます/カントリーマアムが主食


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