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あしかのスジなし短編集

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即興で超短編小説を書いています。
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2017年7月の記事一覧

スイッチが押された時

スイッチが押された時

歯車が狂い出したのはいつからだったのだろう。
いや、そもそも今ここに存在している現状は「狂った結果」なのか。

今日もいつもと変わらない一日が始まろうとしている。
駅へと続く細い歩道に収まりきれない多くの人たちが、車道を覆い尽くすかのように群れをなしている。

それらは、サバンナに住む動物たちが命を繋ぐためにおこなっている大移動のような様相を呈している。我々も生きるために移動をしているのだ。

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