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【大切にしたいもの】それは自由だ

あなたには大切なものがありますか?
言い換えれば、譲れないもの、守りたいもの、変えたくないもの。

具体的には何ですか?
例えば、
「子どもとの時間」「家族で暮らす空間」「好きな仕事」「友達」「恋人」など

私にとって『自由』がそれだ、と思う。

うまくいかない、どうしてこうなるんだろ
と行き詰まった時に、知った。
「私は自由でいたいんだ」と。
さらに細かく言えば、好き勝手できる時間。

時に(よく)イライラしたり、
何もかも面倒になったり
そんな時は往々にして『自由』が足りていない。

つまり私にとって『自由』こそ大切で、
これを手に入れるために
試行錯誤して生きている、気がする。

自由のために試行錯誤を重ね時間を費やす

私には家庭がある。家族がいる。
つまり一人じゃないのだ。
その中で自由を手に入れるべく、あれこれと試した。

田舎に移住し自給自足的な生活に足を踏み入れ、オーガニック風な顔付きで生きたこともあった。
ビジネス街のオシャレなビルでバリキャリ気取りのワーママもやってみた。
田舎寄りの郊外に住んで、主婦に囲まれながら工場で働いてもみた。
お惣菜のお店でレジのパートをしたり、
ワーママをひた隠しにし、専業主婦のグループに交ぜてもらいランチ会などを楽しんだことも。

試した結果、いいことも悪いこともあった。
ただ言えるのは、自由を手に入れることは難しいってことだ。

良き母、良き妻、仕事の上ではデキる人、頼りになる友人
シーンに合わせて「いい」顔を装っているのだ。
それらから解放される時こそ、私の求める自由なのだ。

………
と、ここまでカフェで書いて、帰宅する。
夕食の段取りを頭で組み立て、「よし」と気合いを入れてみる。
全てがうまくいくはずだった……長女が泣き出すまでは。
長女が誤って指にシャーペンの先を刺してしまい、泣き出した。
しかも本気の泣き。
シャーペンの芯が体内に侵入したのではないかという不安に襲われ、涙は止まらない。
もちろん、侵入なんかしていない。
説明しても涙は溢れ出る。
そんなこんなで1時間。
ようやく落ち着くも、私が立てた綿密な計画は崩れ去り、結果私の自由がなくなった。
ちなみに長女は中学3年生。もう小さな子供ではない。
泣いている彼女の傍らで、
人間は、体の何パーセントが水分だったっけ? 彼女の場合、その殆どが涙なのかもしれない。
などと考えを巡らせていた。

なくなってしまった私の自由。
戻ってなんて来ない私の自由。


アンドロイドとシェアする生き方

ふと、疑問に思った。みんな、どうやって生きているのだろう。
こんなときこそYou Tubeでしょ、とばかりにVlogを調査する。
モーニングルーティーン、ナイトルーティーン、休日の過ごし方。
凄いじゃないか。
自宅を紹介するルームツアーなんてのもある。
思わず「お邪魔します」と言ってしまいそうだ。
家の中には、いつでもどうぞと言わんばかりに待機するルンバ、手のかからないお利口洗濯機などなど。
便利な家電の揃い踏みだ。彼らの力を借り、自由を勝ち取る作戦はありだな。

そうか、自由は作り出すものだ。

そういえば、少し前に見た映画「イヴの時間」ではアンドロイドが家事をしていた。
いっそ全ての家事をアンドロイドにお任せするという潔さはどうだろう。
なんなら、仕事にも行ってもらおう。
アンドロイドに養ってもらう…うん、悪くない。
アンドロイドへの期待で胸弾む。
まだ見ぬ未来を想像し、ニヤつく姿は少し気味が悪いかもしれないが、どうしたってワクワクが止まらない。

アンドロイド、どんなのだろうか…
人間と同じ姿カタチの生き物。いや、生き物ではないの…か?
いくつぐらい? 女性? 男性? どんな感じ?
容姿や年齢、性別を選べるのだろうか。
だとしたら、どうしよう。
若いイケメン? それは、ちょっと違うのか。
かわいい20代女性、いいかも。
いや、やはりお母さんのようなアンドロイドがいい。それがいい。
いつも傍らにいて優しくて包み込んでくれるお母さん。
……目的がぼやけてきた。
何にせよ、アンドロイドが私に自由を与えてくれるとしたら。
これほど幸せなことはない。

そして自由を手に入れたら何をしよう。

そして、いかに生きるか

自由の使い方は自由なのだから。
まずボーっとする、そしてゴロゴロしながら映画でも見ようか。
食事はデリバリー頼んじゃおうかな。
で、ビールからの昼寝、さらにビール、寝る。
幸せのループだ。
気が向いたら外出しよう。

時々、仕事もしてみよう。
稼ぐためじゃなく、純粋に働くことを楽しんでみたい。
きっと、今と同じ仕事を選ぶだろう。
ずっとしてきた仕事をこれからもずっと選ぶだろう。

殆どのことがアンドロイドの出現で解決しそうだ。
でも、体の殆どが涙で生成されている長女がいつもの如く泣き出したら、どうしよう。
アンドロイドの出番なのだろうか?
いや、その時は私が慰めよう。私が彼女を抱きしめよう。
溢れる彼女の言葉をたくさん拾い上げようじゃないか。
彼女の好物を作って一緒に食べよう。

ここで恐怖とも言える可能性が浮上した。
彼女がアンドロイドお母さんの方がいいと言ったら。

複雑だ。実に複雑だ。
それは困る。
ここで私はアンドロイドの受け入れには事前準備がかなり重要だと察知した。
私が私であること。
今のうちに私の必要性を知らしめておかねば、大変なことになる、きっと。
今、私は自分の自由をすり減らして未来の自由を得なくてはならない。

結局のところ、
私は自由を手にして、大切な人との時間を大切にしたいのだ。
生きることとは大変だとつくづく思う。
生命の維持だけで大変なのに、
更なる問題が襲いかかってくるのだから、もう大変だ。
忙しさゆえに自由がない、自由不足で余裕がない。
余裕がないから大切なものを見失う。
悲しいループ。

あなたが大切にしたいものは何ですか?
それを大切にできていますか?

by Degu

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