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46歳♂ぐだぐだ転職記23|採用側になってわかった盲点

B社に入って2週間。まだまだ覚えるべきことは多い状況だが、概ね良いスタートを切れている(と本人は思っている)。転職軸のひとつとしてもっていた「面白いことができそうな会社」に関しても「当たっていた」とほぼ確信できそうな状態。

そのひとつとして象徴的なのが「同部署の中途採用業務への参加」だ。さすがに内定判断に加わることはないだろうが、母数となるスカウトの送信を手伝うことになった。一般的には入社数週間の人間には見せない部分だと思うが「だって、いま社内で一番転職者の心情がわかる人でしょ?」と理由を聞いて納得した。そうだ、この会社は、選考過程でも常に応募者である私に寄り添ってくれた会社だった。

採用サイトを企業側から使ってみる

社内にある自分のモニタに映っているのは、かつて自分が応募しまくった、とある有名転職サイトの企業側アカウント。企業からの直接スカウトもできるサイトだ。なるほど、企業側からは、サイト登録者のおおまかなプロフィールや、最新ログイン日時や職務経歴書の更新日時などが一覧表示されるようになっている(ただし職務経歴書が見れるわけではない)。それを条件別にソートできる仕組みだ。

リンク>doda 企業側管理画面の例(らしい)

年齢や職歴などでのソートが基本になるが、「この人はどんな人かな?」と思ったときには、求職者本人がサイトに登録した情報を読める仕組みになっている。

転職サイトによって違いはあるのだろうが、職務経歴書そのものは求職者が応募しない限りは読めないので(自分が求職者の時にも、応募したあとにかならず職務経歴書の提出を求められたものだ)、転職サイトの登録項目にしっかり記載がない限りは求職者の「性別、年齢、最終学歴、職歴(社名と業界、業種、年数)」程度しかわからない。つまり、かなりの有名大学、有名企業の名前でもないかぎりは「具体的な情報が何もない人」「お試しで登録しただけで、本格的な転職活動はしていない人」のように見える。こういう状態の人がとても多く、感覚的には半数近くもいるのに驚いた。
企業アカウントから見ると、「スカウトの判断がそもそも不可能な人」に見えてしまい、とてももったいない。

一方で、スカウト前の段階からでも職務経歴書のような内容(職歴概要や、詳細で具体的な職歴、業務上どんな行動をしてきた人か、転職理由は何か、等)が記載されていれば、圧倒的にその他の人よりも「気になる人」になれる。多少なりとも追加情報のある人たちが「入り口に立っている人」という印象がある。

職務経歴書は大事だけど

自分の転職活動時を思い返してみると、各転職サイトへの細かな情報の記載がとても面倒だった。細かくは記載しなかったサイトもあったはずだ。
「なんで職務経歴書に書いてあることをわざわざ転職サイトにもコピペしなくちゃいけないんだろう。項目も分かれていて手間ばかりかかるし面倒」
この時はそう思っていたが、違った。
「職務経歴書」は応募された後でなければ企業側からは見えないから(おそらく個人情報保護関連の縛りだろう)、職務経歴書と同等の内容を「任意の開示情報として」入力させるのが、転職サイト側の工夫だったのだろう。

以前の私も、サイトの登録情報の更新は怠っていたので、職務経歴書は頻繁に更新しているのにその改善が企業側からは見えない状況になっていた。

企業のスカウトを狙うなら

求職者はサイトの登録情報を見直そう。利用している全ての転職サイトで最新の職務経歴書と同じかそれ以上に充実しているか。年齢や学歴、社歴だけ入力して済ませていないか。これが出来ていないと、いくら職務経歴書をブラッシュアップしても企業側には伝わりようがなく、文字通り無駄な努力になり兼ねない。
エージェントが入る場合には、事前に了承を得て職務経歴書を把握しているエージェントが企業に紹介状を添えて情報を伝えてくれているはずなので、必ずしもサイトの登録情報を充実させる必要はないかもしれない。

この「スカウト企業から見た求職者情報の見え方」については、自分の転職期間中には情報を見かけた覚えがない。転職サイトをはじめ、もっと広く周知されるべき盲点だと思うのだが、どうだろう?

見当違いなスカウトの理由

転職活動中、なぜ私の経歴を見て声をかけてきたのかわからないポジションのスカウトがいくつもあった。業界、職歴どころか年齢すら明らかにマッチしていないようなスカウトだ。
こういうスカウトは「企業側の担当者が闇雲にスカウトを送っているから」届くのだと思っていたが、そうとは限らないのかもしれない。

「多くの求職者の登録情報が不十分なので、職務経歴書を見てから判断するために、明らかに属性が違う人も含めて多数をスカウトする」ことが実は合理的な採用手法なのかもしれない。
いくら適性が合っても応募しない人は母集団に含めず、適性の有無を問わず応募した人=職務経歴書を見れる人を母集団とする」というような場合は、理に適っている。実態はどうなのだろうか。

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