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小説

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自作した小説をまとめています。基本的にはさらっと読める短編です。後味の悪いものもあります。
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#日常

【小説】ポイ捨て

【小説】ポイ捨て

 「あ、こっちのお湯の方が温かいですよ」
コンビニ店員は優しく教えてくれた。
目の前にあるポットは2つ。俺はカレー味のカップ麺を食べようとしていた。
 「あ、っす」
咄嗟に声を掛けられたのが予想外で、相手が喜んでくれるような言葉の塊にはならなかった。
 自分が使ったポットの温度を見ると70度を指していて、コンビニ店員が温かいと教えてくれた方は100度を指している。
慌ててそっちのお湯を入れるも、カ

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