未来予測は正確に!?
決算の時期ですね。
まあ、決算期が何月かによるからそうじゃないって会社もたくさんあるとは思いますが、年末になるとなんとなく決算を意識しませんか?
今回は中小企業には、あまり関係ない話かもしれません。
上場企業や大企業では取り入れているところも多いと思いますが『減損損失』について書こうかと思います。
減損損失とは、固定資産などに投資をしたけど、そこでの収益が悪化して、今後獲得できると思われるキャッシュが投資額を下回った時に計上する損失のこと。
いわゆる投資回収ができないってことになり、損すると思われる額を、今、損失計上しましょうって処理。
飲食店やコンビニなど実際の店舗をたくさん持つ会社にとっては避けて通れない会計処理ですね。
店舗での売上は、様々な要因で上下します。ライバル店舗が近くにオープンしたとか、大手チェーン店に取り囲まれたとか、素晴らしい接客をする店長さんが辞めてしまったとかで大きく売上が下がってしまい、なかなか回復しないということが起きたりします。
そのような状況が2年間続くと、監査法人から『減損損失』を計上してくださいと言われることになる。
つまり『あなたが投資した店舗には、投資額に見合う価値がありません』ということ。
本当か?って思いませんか?
そこそこの知名度のいある店舗だって、新しく出店したら、その店舗が認知されるまでにはある程度時間がかかるだろうし、将来のライバルの状況なんてわからないから、今より逆に収益が良くなる可能性だってある。
たしかに今は苦しい状況かもしれない。それでもどうにかしようと思って、色々な施策を実施して、新規顧客獲得や無駄な支出を抑えたりしている。
来期以降の計画だって、夢のような回復シナリオも作れる。それでも、そんな夢のようなシナリオを出したところで『実現可能性が低い』とか言われてしまう。
経営者自身は、その夢が実現すると思っているのに。
そんな感じで『うまいこと調整』された来期以降の計画が作成され、『やっぱり投資回収できませんよね』となり『減損損失計上』となる。
本当に意味あるんですかね?
そもそも投資家さん達のために導入されている会計基準なんだろうけど、単に損失の先出だし、なんなら利益操作じゃないって思いませんか?
まあ、減損しろって言ってくる時はたいがい赤字が見込まれる時なので、さらに悪い方に利益操作しても意味ないし、減損は税務上認容されないから節税効果はない。
店舗ベースで考えた場合、減損損失として損出ししてしまった方が、翌期以降は営業利益が良く見える。『価値がない』有形固定資産の減価償却費が計上されなくなるから、その分営業利益を黒字化しやすい。
IFRS対応とかしていると減損損失の戻し入れとかあるのかもだけど、日本基準なら、戻し入れはないから、PL上は楽になるよね。
それで翌期以降、黒字でーす!とかって意味あるのかな。
上場している会社は会計基準に従った処理が必須になるから、私みたいな疑念を持っても粛々と対応していかないといけないということになる。投資家さんは大切にしないとですからね(笑)
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