読書途中感想 #7
司馬遼太郎さんの『坂の上の雲』を読んでいる。ようやく2巻目に突入したところ。
忘れないうちに1巻の感想を残そうと思う。
全8巻からなる長編なので、1巻はいわゆる主人公を含めた登場人物の紹介的な感じかな。
中心となるのは、伊予松山出身の秋山好古、真之の兄弟と幼馴染みの正岡子規。
秋山兄弟は二人とも軍人になって、日露戦争を勝利に導く中心人物になっていく。
一方で正岡子規は病気がちのため、立身出世を諦め、文学、特に俳句や短歌の道を極めていく。
明治維新から日露戦争にかけての日本の状況、諸外国との関係性や当時の日本人の考え方などが史実に基づき書かれている。(と勝手に思っている)
正直、日本史は戦国時代以外興味がなかったし、その戦国時代ですら『信長の野望』というゲームが好きだったというだけなので、近代日本史は全く記憶にもない。
なんで学生の頃って歴史に興味を持てなかったんだろう?
先生がつまらなかったからかな(と、勝手に先生のせいにしてみた)
小説という形だけど改めて近代日本史を勉強し直しているようで、とても面白い。
1巻は日清戦争前までのお話で、主に主人公たちの幼年期からの成長過程が描かれている。
明治維新という大きな転機があって、そこから近代化に向け、諸外国から様々なものを取り入れていく日本の姿は、なんとなく活気があるというか、勢いがある感じで読んでいて楽しい。
学校という制度が作られていく過程や、そこへの入学経路など、そんなんで入れたんだとか、立ち上げ時期ってのはそういうもんだよねとか。
現代は、なんとなく大学まで卒業するのが当たり前で、いわゆる『良い会社』に就職することがゴールになっているような雰囲気があると感じているけど、この時代は、立身出世や日本という国のために勉強をする、という感じで、現代とは全く異なった雰囲気を感じた。
勉強するってのは、本来そういうものなのだと、なんとなく思う。自分自身のためでもあるし、それがゆくゆくは国のためなんだと。
現代は日本という国を意識する瞬間って少ないんだなとも思うし、『国のために〜』って人もあんまり見かけない。
オリンピックやワールドカップの時だけ『日本』を応援している感じ。偉そうなことを言っているが、私自身もまさにそんな感じ(笑)
常日頃から『日本国』を意識して生きている!なんてことはない。国際的なイベントや、大きな事件、紛争や戦争などを目にして初めて、『日本』という国を意識する程度。
それが良いとか悪いとかは良くわからないけど、個人的には面白い国だと思っているし、ここに生まれて良かったとは思う(笑)
2巻からは日清戦争のことが書かれるようなので、また、勉強できると思うと楽しみだ!
この記事が参加している募集
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?