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「強行の気配」……新しいオリンピックのフラッグ。

 個人的には、今回の東京オリンピック・パラリンピックは、中止にしてほしいと思っている。だけど、商店街には、オリンピックの新しいフラッグが、はためいていた。

感染のリスク

「中止にしてほしい」という気持ちに至るまで、どうすればアスリートの尊厳を少しでも守れるのか、といったことも考えた。ただ、それよりも感染のリスクの方が大きすぎると、思った。

 何しろ、これだけ人流抑制と言われていて、新型コロナウイルスの変異株まで出てきてしまった段階で、関係者だけでも海外から人を大量に受け入れて、さらに、またそれぞれの国に戻るという、「大人流」を作ってしまった時に、死ななくてもいい人が死ぬのではないか。国内だけでなく、海外にまで影響が及ぶかもしれない。

 そんな可能性があるならば、オリンピックは中止にしてほしい、とより強く思うようになった。

 その際、延期より、中止にしてほしいのは、延期を選ぶと、この1年のように、コロナ対策に集中せず「GoToキャンペーン」のようなことが、再び行われる危険性もあるからだ。

オリンピックのフラッグ

 2020年は、商店街にも、「TOKYO 2020」のオリンピックのフラッグが数多くあった。それは、延期が決まっても、風にたなびきながら、ずっとそこにあった。

 2021年になっても、「2020」がいつまでもあるのは、やっぱり不気味な印象だった。

 そのフラッグは長く屋外にあったこともあり、少し汚れてきて、どうするのだろうか、と思っていたら、いつの間にか、姿を消していた。

 もしかしたら、オリンピック中止もあり得るのだろうか、などと思っていたが、たぶん、6月に入る頃、またオリンピックのフラッグが、商店街の空を飾るようになった。

 それも、去年のフラッグと、デザインも微妙に違う、新しいものだった。

 それでも、そこにある数字は「2020」で、どうして「過去」のままなのだろうと、不思議というよりは、やはり不気味だったし、いつの間にか、また新しいフラッグが掲げられていることに、「強行の気配」を感じて、重い気持ちになった。

「安全、安心」

 この感染状況の中で、「安全、安心」という言葉が根拠なく繰り返されることによって、「安心、安全」という言葉自体が、ただの精神論に聞こえて、余計に信頼感を減らしてしまったように思う。

 緊急事態宣言でも、特に都内は、減少傾向が鈍くなっているようなのに、6月20日には宣言解除になるらしく、それもオリンピックのためならば、本末転倒のようにしか思えない。

 本来であれば、祝祭の象徴のはずだったフラッグは、強行の気配を振りまく重い存在に見える。



(こうしたことを考えるときに、「プロパガンダ」といったことを知った方がいいと、この本↓を読んで、改めて思いました)。




(他にもいろいろと書いています↓。よろしかったら、読んでいただければ、うれしいです)。



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