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いろいろなことを、考えてみました。

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自分の能力の足りなさを自覚しながら、いろいろなことを、考えて、書いて、考えました。
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2022年3月の記事一覧

「すごく好きであること」の持つ力。

 いわゆる「マニア」というのか、「〇〇オタク」といっていいのか、人によっては、そういう呼ばれ方を嫌がるのかもしれないが、何しろ、ある分野や存在に、「異常に詳しい」もしくは「とんでもなく情熱を注いでいる」人たちの姿は、なんとなく似ているような気がする。  とても確固として見えるのだ。 「マツコの知らない世界」に出演する人たち  そんなことを比較的強く感じるようになったのは、「マツコの知らない世界」に出てくる人たちが、自分の「推したい」ことを語るときは、とにかく自信満々で、話

勝手なお願いですが、できたら「字が汚い」ではなく、「字が下手」と言って欲しい。と思う理由を書きます。

 仕事先に行って、手紙のあて先が目に入り、やけにインパクトのある文字だと思うと、自分が出した手紙だったことがある。  昔、仕事をしているときに、封筒に住所を書いていたら、そばで見ていた人が、いたたまれなくなった、というような仕草と表情で、変わります、と低いトーンで言われたこともあった。  自分自身が、文字を書くと、明らかに形が崩れているのは、知っている。だけど、丁寧に書いても、ぎりぎり読めるくらいしか書けない。 ダメな字  最近は、手書きの文字を書く機会は減ったとはいえ

どうして、「昔のこと」について、歳を重ねるほど、「細かい違い」が気になってくるのだろう。

 音楽について、啓蒙にも、つながるような番組があった。  森山直太朗と、高山一美が司会で、音楽の歴史を「卒業」をテーマに振り返り、語り合っていて、それぞれの視点も新鮮だった。 尾崎豊「卒業」  その中で、尾崎豊の「卒業」についての話題になった。  その歌がなぜヒットしたのか、について、出演者たちは話をして、それもかなり興味深い内容だったけれど、その中で、ウォークマンについても触れていた。 パーソナル  そして、尾崎豊のパーソナルな内容が受けいれられたのは、「ウォークマ

「サイクリスト」の「距離感覚」と、「ランナー」の「時間感覚」の不思議。

 健康に気を使う人は、年齢を重ねると増えてくるような気がする。  その中で、よく聞くスポーツは、個人的には、「自転車」と「ランニング」で、自分のペースで取り組めるから、それなりの年齢になってからでも始められるし、今は、競技人口も多いから、より続けやすい環境になっていると思う。  例えば、「自転車」というよりは、とても長い距離を日常的に走る人は「サイクリスト」という名称の方がふさわしい気がするけれど、そういう方達と話して、微妙な違和感を覚えるのは、距離に関する話の時だ。

「似合う」とか、「似合わない」は、改めて考えると、けっこう難しい気がする。

 男性がいろいろな服を着て、客観的には、どの格好も似合わないのだけど、その人物が好きな女性にとっては、どれも素敵に見えるという、古典的な場面を久々に見た。  それは、好きなあなたはどんな格好をしても好き。というような、特に男性に対するファンタジーでもあるのだけど、ただ、「似合う」や「似合わない」は、客観的な基準というよりは、もっと主観的なものに関わっている、ということを改めて感じさせてくれた。  そして、「似合う」っていうのは、何だろうと考えると、人の好意があてにできない

「こたつ記事」について、「こたつ」に入りながら考える。

「コタツ記事」という言葉が、皮肉というか、揶揄というか、あまりポジティブではないニュアンスと共に使われるようになったのは、いつ頃からなのだろう。 「こたつ記事」のはじまり  造語で広く使われるようになった言葉で、これだけはっきりと始まりが分かっている言葉も珍しいのではないだろうか。それは、2010年のことらしい。この記事の筆者・本田雅一氏が作った言葉だった。 すごく懐かしい話だ。確かにこたつ記事という言葉はちょうど10年前に筆者が造語したもので間違いない。 こたつ記事と

午後5時の「夕焼け小焼け」の歴史と理由。

 夕方の街に、チャイムが流れる。  元々の曲よりも、さらに寂しさが増すような音色になっているような気もするけれど「夕焼け小焼け」が、午後5時に聞こえてくる。  河川敷を歩いていると、多摩川で都境でもあるので、川の向こうの川崎市からも、メロディーが聞こえてくる。  曲が違う。  遠くから、いつもとは違う、でも「夕方のメロディー」としかいいようのない曲が聞こえ、近くから「夕焼け小焼け」が流れてくると、当たり前だけど、微妙なズレが生まれる。  そして、寂しさだけでなく、に

結局、「クールな大人」になれなかった。

 10代から、20代前半くらい、大人になろうとする年代で、モテたい、という気持ちが、特に強い頃、周囲に一人くらいは、やけにモテている人間がいた。  自分よりも、ちょっと先に世の中を知ってしまったような、そして、少しオシャレでセンスも良くて、何より全体のイメージとしては知的で冷静な気配があるから、悔しいけれど、モテても仕方がないと思っていた。  同時に、今は感情的な自分でも、もっと歳をとって、いろいろな経験を積んだりすると、「クールな大人」になれるかもしれない。声を大にして

「なじみのない言葉」が、耳に残らないことが多い理由を考える。

 病名でも、メジャーなものと、そうでないものがある。  とても不謹慎な例で、申し訳ないのだけど、プロ野球界のスーパースターで、プレーヤーとしても監督としても輝かしい実績を持つ人物が、病に倒れたことがあった。 心房細動  その時は、午後のワイドショーでも、医師が記者会見を開いていて、その病状に対して、説明をしていた。  心房細動の発作による脳梗塞。  そんなような内容を、一度だけでなく、何度もしていたし、その映像も夜になるまで繰り返し流れていた。  私にとっても、スー

「名物誕生」に関わる「常連」は、どこにいるのだろう?

 テレビで「あんバター」のことを取り上げていた。 刑務所の中 「あんバター」に関して、いつも聞いている妻はうんざりしていると思うけれど、ほぼ自動的に思い出す話がある。  著者が刑務所に入った経験を、びっしり書いたメモを元にして制作した漫画作品だが、この中で、あんバターに関するエピソードが出てくる。(正確には「あんマーガリン」だけど)。  刑務所の中では、そこまでどれだけ酒を飲んだりしていても、食べるものは決まっているし、普段は甘味もそれほどない。だから、たまにメニューと

「いいデザイン」って、なんだろう。誰が決めるのだろう。

 いつもスーパーに行くと、ドリンクが並んでいる棚は、必ずと言っていいほど、見回る。  すると、新しくチャレンジングな飲み物や、オーソドックスで常にあるような商品や、古いのか新しいのか分からないけれど、60円台で500ミリのペットボトルがあって、つい買ってしまう。  これまで、マイナスカロリーとうたったカプサイシン入りで、飲むと本当に辛いものととか、野菜と乳酸菌という体のいい組み合わせながらも、味が厳しい飲料もあったが、そうした飲料は、しばらく経つと、姿を消していた。  

「美容」と「筋肉」を突き詰める人たちの「言葉」と「気配」は、どうして似ているように思えるだろうか。

 テレビを見ていると、なつかしい顔を見ることも少なくない。  とはいっても、こちらが一方的に知っているだけで、だけど、ある時期には、多く見かけただけでなく、その人の人生の一部を知った気になっているから、気持ちとしては、思ったよりも近いことに気づく。  この番組で、最初、クルマから降りてきた時に、美容のために紫外線が怖くて、陽の光を浴びないような格好をしているために、誰だか分からない人が、君島十和子氏だった。  結婚する時は、相手が当時のアパレルの有名ブランドの御曹司であ