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いろいろなことを、考えてみました。

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自分の能力の足りなさを自覚しながら、いろいろなことを、考えて、書いて、考えました。
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2021年8月の記事一覧

「実は、もう死にそうになっていて、今は夢を見ているだけなのかもしれない」と思ったことがあった。

 夜中に、階段を降りて、玄関の引き戸にヤモリのような小さい生き物が見えて、しばらくじっとしている影を見た時、ふと思った。  今の自分は、すでに死んでいるのか、それとも死にそうになって意識を失っていて、今の生活は、こうだったらいいな、という願望が夢になっているだけなのかもしれない、と思った瞬間があった。 胡蝶の夢  自分が蝶になっている夢を見た人間が、目が覚めてから、今の自分は蝶が見ている夢かもしれない、という故事は「胡蝶の夢」と言われていて、これを聞いた時に、何を言ってい

「永遠のヒーロー」が与えてくれるもの。

 少し前のことだけど、テレビを見ていたら、ナイツ・塙宣之が、少し意外なことを話していた。  この時の「アメトーク」は、「大学お笑いサークル芸人」だった。大学のサークルからプロの芸人になった人たちが集まり、そこで語られる「大学のお笑いサークル」での話は、独特の熱気や価値観が感じられて新鮮だった。  その中でナイツ塙信之が、「今でも一番面白いと思っている芸人」として、当時の大学サークルの先輩である「コマツザワヒロシ」という人の名前をあげていた。  その時の衝撃で、ずっと面白

「過酷な状況」を生き抜いた人が、時として、「異常なほど苛烈」になってしまう理由を考える。

 時々、不思議な気持ちになる。  私のような平凡な環境で生まれ育った人間には、とても想像もできないような厳しい環境を生き抜いてきた人が、ふた通りに別れてしまうように見える。私には、こうして偉そうに分析などをする資格はないとは思いながらも、不思議なほど違うタイプになることがあると感じている。 優しい人と、厳しい人  まずは、優しい人。  特に、現在も同じように厳しい環境で生きざるを得ない人に対して、自分が同じように厳しい場所で育ってきたからこそ、妙な同情ではなく、きちんと届

「魂を3分の1切り取られた感覚」を実感したとき、「艱難辛苦汝を玉にす」が分かった気がした。

 若い時の苦労は買ってでもしろ。  その言葉は好きではなかった。  若い時は、薄々、苦労をしてない人が、そんなことを言っているような気がしていたし、自分が若くなくなった時は、苦労の重さによっては、人を歪めるほどのことだから、出来たらしない方がいいと思うようになった。 魂が3分の1くらい切り取られた感覚  そんなことを考えるようになった頃、家族の介護をするようになった。いろいろな要因が重なって、心臓の発作を起こして「過労死一歩手前」と言われたこともあり、仕事もやめて、介護に

『「上」へ行きたい人の気持ち』を考える。

 組織にいた時間が短いせいか、「やたらと出世したい人」の気持ちが、よく分からない。  それは、本当に切実な場合もあるから、なんとも言えない場合もあるだろうけど、生活や収入以上に、やたらと、「上へ行きたい」人がいて、その気持ちは、もっと分からないと思っていた。  それが、少し前、ドラマを見ていて、フィクションなのだけど、その気持ちが見えたような気がしたことがあった。 「ひきこもり先生」の「校長」  ひきこもりだった中年男性(佐藤二朗)が、非常勤の教師となり、学校に来にくく

故郷のような「哲学カフェ」……東京都大田区「わたしも哲学」

 少しでも支援に関わるようになると、結局は、人が生きていくこと、死ぬとはどういうことか。そんなことが常に根底に関わっていると、分かるようになる。  そんなことを感じ始めると、自分が学んでいる心理学だけではなく、その源流の哲学のことも知っておかないといけないのではないか、と思い始める。  かといって、「哲学」と思うと、昔、読んだ「哲学者」の本を思い出す。ひたすら難しくて、ページを読み進むのが辛くて重い荷物を持って進んでいるような気持ちになり、油断していると、どこを読んでいる

『あちこちオードリー 真夏のオンラインライブ』……「約束を守る楽しさ」まで伝えてくれたイベント。

 「あちこちオードリー」は、静かな革命を継続しているようなテレビ番組だと思っている。  だから、オンラインライブの1回目も申し込もうとしたけれど、その時のチケットシステムは、携帯電話を持っていない人間にはできなかった。残念だった。  その最初の配信ライブが成功したせいか、2回目のオンラインライブの申し込みは、「チケットぴあ」で可能になった。それならば、自分でも申し込める。それも「反省ノート付き」を申し込んだ。手数料込みで、3340円。  さらには、このライブのために発売

「記憶力」や「記憶」についての記事

 自分が「記憶力」に自信がないせいもあり、「記憶力」についての記事を何本か書いています。  それは、科学的というよりは、自分の実感を元にして書いた内容に過ぎないのですが、思った以上に、興味を持ってもらえたような実感もありました。  今回、改めて「記憶力」や「記憶」について書いた記事をまとめてみました。  興味がある方は、読んでいただければ、うれしいです。                                おち まこと #noteのつづけ方   #記憶力  #記

「理想の息子」は、存在しないと思う。

 私は結婚しているが、子供はいない。  だから、親子関係について、あまり何かを言う資格がないとは思う。  ただ、最近、実際の生活や、フィクションや、他にも自分では気がつかないうちに目にしたり耳に入ってきたことによって、ふと、いわゆる世の中に大勢いる、男の子を持つ父親にとっての「理想の息子」は、こういう存在ではないか、と急に分かった気がした。 「理想の息子」 (ここから先は、実際に息子のいない人間の、あくまでも想像です。  ですので、もしも、明らかに違うことがあったら、申し

「フリーター / フリーランス / ライター」………この言葉の「歴史」と「変化」を振り返る。

 コロナ禍で収入が減り、その補償のことも討論されているが、どうやら首相が「フリーター」と「フリーランス」の違いが分かっていないのではないか、ということが、以前、話題になった。  それは、政治家としては、国民一人一人の「生活」や「仕事」への関心も知識もないことが露わになるという意味でも、責められても仕方がない。ただ、「フリーター」と「フリーランス」という言葉の歴史や定着の仕方を考えると、70歳を超える人が(政治家でなかったら)間違えても仕方がないかもしれない、とも思う。 フ

「東京オリンピック報道」が、「異様」に見える理由。

 ラジオで、記者が、オリンピック報道への違和感を語っていた。  始まるまでは、五輪中止の論調だったのに、始まったら、こんなに急に「イェー」でいいのだろうか。この急変も含めて、視聴者や読者は見ているから、これから、やっぱり、見捨てられるようなマスコミの機関は出てくるのではないだろうか。  そんな話(YouTubeでは、午後11時30分以降)を、TBS澤田大樹記者は「中の人」でもあるから、それこそ他人事でないように語っていた。  オリンピックそのものへの是非は、その存在意義