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お米作り ~備忘録~

お米作りの工程、前回の緑化までに引き続き、今回は苗の育苗管理~活着期まで。。

8.プール育苗

発芽した芽を緑化してからの育苗管理は『プール育苗』という方法の予定です。ハウスの中にプールを作り、そこに苗箱を並べて水分量や温度を管理していく方法です。

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プール育苗には良い点と注意べきポイントがいくつかあります。まず良い点として、

・潅水作業(水やり)の手間が大幅減

・温度管理も手間が大幅減

・病気のリスクを減らせる

・苗の成長が比較的均一に出来る

一般的にハウスで育苗管理をする場合は、土の乾き具合を見てその都度潅水作業をする必要があります。ムラが出ないようにすることなど気を使う部分も多く、体力と神経を使う作業です。それがプール育苗の場合、しっかりとプールを作っておけば、潅水作業はプールに水を入れて一定量になったら止める。これだけで済みます。
温度管理も一般的なハウス育苗の場合、サイドビニールの開閉管理をしなければ、日が出る日中は40℃を軽く超え、日が沈めば外気と同じまで下がってしまいます。その為、毎日の開閉作業の時間なども常に気を使う必要があります。しかしプール育苗の場合、苗は水で守られているので基本サイドビニールを開けたまま、最低気温が4度以下になる時のみ閉じて、ハウス内の保温に気を付けるだけで、基本的には良いとされています。
また潅水された状態なので、カビなどの糸状菌による被害が基本的に防げます。農薬を使用しようしない場合、この環境は非常にありがたいです。

気を付けるべきポイントは、苗にとって水が十分すぎるほどある環境では、徒長しやすいという事。特に『温度が高過ぎる』事と、『曇りの時の水分量』

苗が成長するのに必要なのが「水」「炭水化物」「タンパク質」そして「ホルモン」。プール育苗ではホルモン以外のものが揃っています。そしてホルモンの量を左右するのが「日光」です。

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曇りの時は、ホルモンも破壊されないので、茎・葉が伸びていきます。この時の水分量を気をつけ、伸び過ぎてひ弱な苗にならないよう注意していく必要があります。

9.定植

苗が2.5葉になり、根張りの状態を確認次第、田植えになります。田植えは、基本田植え機で行う予定です。現在持っている田植え機では条間(稲の横列の間隔)の変更は出来ませんが、株間(縦の間隔)は21cm。坪当たり約50株の設定で行う予定です。いわゆる疎植栽培に近い設定です。

元気な力強い稲を作れた場合、太陽からの光エネルギーを効率良く吸収するのに、これくらいのスペースが必要になるという計算です。単に収量を増やすのであれば密植でも良いという考えもありますが、稲本来の力を引き出して元気なお米を作りたいので、この設定で植えていきたいと考えています。

10.活着期

定植後、稲がしっかり田んぼに根を張る時期の事を活着期と言います。苗の状態や地温にも左右されますが、だいたい4〜5日になると考えています。この期間は深水にしてあげます。理由としては保温性が高い事。そして茎の通気系を少し鍛えたいという気持ちもあります。

通気系というのは、稲の茎の中にあるパイプのようなモノで、水田という酸素が少ない特殊な環境化で生きるために必要な器官です。

酸素は体内でエネルギーを生み出し、そのエネルギーを使いって、養分を吸い上げる力になります。また根の周りの有毒物質を酸化して無害化する働きがあります。

この重要な酸素を空気中から取り込む機能を、深水によって強化してあげる事も、強い稲にするポイントになってきます。

ここからは壮絶な草との戦いも予想されますが。。基本的には稲が、いかに元気に育つか。という所に焦点を当てて今年はお米作りをしていきたいと思います。

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