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2023年11月、ネパールで大規模な地震被害が発生しています

  2023年11月3日、ネパール西部で地震がありました。2015年の大地震以後では最大。死者150人以上、家屋倒壊25000軒以上と、相当の被害のようです。

 翌日の11月4日、翌々日の11月5日は、世界の大手メディア各社の中には、国際ニュースで「ガザ情勢の次」程度の重みをもって報道していたところもありましたが、その後、あまり報道されなくなっています。
 ネパールで活動する旧知の科学ジャーナリストにメールで様子を尋ねたところ、「被害は局地的ではあるものの家屋やインフラの被害が深刻」「よりによって冬に向かう時期」「学校も医療も深刻な被害を受けている」ということでした。
 首都カトマンズからは遠く離れた地域が局地的に被害を受けており、国内で相当の被災地支援が可能な状況ではあるようですが、発災直後に国際機関による支援が開始されており、現在も継続しています。約2週間後の11月16日も、多くの人々が凍えながら野宿を強いられているということです。

 日本国内でも世界でも、次から次へと悲惨な出来事や深刻な災害が起こり続ける中、数ヶ月前の日本のどこかの天災、1年前の世界のどこかの戦争、2年前の世界の別のどこかの政変を忘れずに心に止めていることは容易なことではありません。といいますか、私にも出来ません。私に出来たことは、「ネパールで大地震」という報道に接し、ネパールの旧知の人物に「実際のところ、どういう感じなのか」と問い合わせてみることだけでした。

 遠い日本から出来ることは、関心を途絶えさせずにいること、そして寄付でしょうか。しかしながら情報が少なく、どこにどういう寄付をすれば役に立ちやすいのかの目処もつきません。

 数多くの国々で、社会教育を中心に活動している「シャンティ国際ボランティア会」は、ネパールでも活動してきており、現地に事務局もあります。

 この地震に関する情報発信は特にされていませんが、何らかの活動を行っていることは間違いないと思われます。

 イマイマの課題としてはガザ情勢(2023年10月13日および11月7日)が最も緊急かつ深刻であり、さらに10月7日のアフガニスタン地震への緊急人道支援本年2月のトルコ南東部地震に対する復興支援も続いており、次はいつ、どこで大災害や戦乱が起きるかわかりません。

 何らかの人道支援に関わる団体は、活動対象が広くても狭くても、同じような事情にあることでしょう。

 個人も団体も、持てる時間や資源は有限です。どれほどの良心と善意に満ちていても、したくても出来ないことが必ずあります。やりたくないから避けて通りたいことも、あって当然です。崇高な自己犠牲は、一部の例外を除くと「あまり役に立たない」というのが実態ではないかと思います。

 何をどうするのが正解なのか、正解をどうすれば実行できるのか、誰も知りません。ただ、忘れず心に留めて思いを向けるために「スケジューラに入れておく」程度の心がけは、誰にでも可能でしょう。スケジューラに思い出させられた時、もしも可能なら若干の寄付もできるでしょう。

 私自身はあまり多くの団体を知りませんが、前出の「シャンティ国際ボランティア会」に加え、日本でホームレス状態の方々をはじめ生活に困っている方々のために活動する「世界の医療団」が、ネパールでも活動しています。この2団体は、活動実態や運営を信頼して大丈夫だと思います。

 東京近郊にお住まいの方には、ビリヤニの有名店・サラムナマステに行って飲食した後(これ重要)、ネパール人の店主さんやスタッフの皆さんに「地震被災地に役立つことを何かしたいのですが、何が最も良いですか?」と直接聞いてみるという手もあるかもしれません。それは私自身がしたいことなのですけど、今、消化器の不調でスパイシーな食べ物にドクターストップをかけられており、叶いません。

 数多くの天災に見舞われている日本の人々は、災害被害からの復興が一筋縄で行くものではなく、場合によっては数十年の時間を要することをよく知っているはずです。また地震に関しては、大地震が「一回きり」で終わらず大小の地震がじわじわと続くものであることを、身をもって知っているはずです(ネパールも、2015年の大地震の後で多数の地震が続いています)。

 だからこそ出来ることは、小さすぎて「焼け石に水」の自己満足かもしれませんが、必ず何かあるはずです。

ノンフィクション中心のフリーランスライターです。サポートは、取材・調査費用に充てさせていただきます。