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【無料】 | 英語を全く話せない技術スタッフが乗船してきた話 | 【1,011文字】

日本人の技術者って
英語無理な人多すぎ!

※これは私が乗船していた時の話です。

ある日、船内のある箇所に不具合が生じたため、造船所から技術スタッフが訪船することになりました。

本社からのメールによると

『派遣した技術スタッフは、英会話ムリ。通訳ヨロシコ☆』

という非常に萎える内容でした。

そんなこんなで、とある国の港で技術スタッフ2人【おじいちゃん2人)が乗船してきました。ちなみに彼らは次の寄港地まで乗船するとのこと。つまり、長期間お守りをする羽目になりました。

一応どれくらい英会話できるのか確認したところ
『yesとnoくらいしか無理』
だってさ。

いやいやいや、まじかよ!

その日から、何かあるたびに自分の部屋の内線電話が鳴る地獄の日々変わりました。その電話の相手は、技術スタッフ2人からもそうだし、他の乗組員からも通訳してくれとの要望が・・・。

昼寝が楽しみの船内生活なのに、この時のストレスがはんぱなかったです。

いざ通訳と言う段階で、
内容が専門的な用語過ぎて、英語でなんて言っていいかがわからないという問題が発生しました!
辞書必須です。
暗い場所で辞書片手に通訳、通訳、通訳

って、これだったら技術スタッフのおじいちゃんでも、頑張ればできるんじゃん!

しかも相手はロシア人の機関長で英語圏出身じゃないから、専門用語過ぎると若干通じてない気がする。

ちなみに機関長は、いい感じにハゲてます。

ようやく技術スタッフが帰る日になり、迎えのタクシーを呼んであげました。寄港中は全員荷役当直やらで忙しいので、私も含めて彼らに構ってる暇などありません。そのため、後は勝手に下船して良いですよというスタンスを取りました。

しばらくして、舷門にいる乗組員から『タクシーが到着して、技術スタッフが下船した』という旨の無線が入りました。

はぁー、やっと自由だー!

と喜んだ矢先、またまた私に無線が入りました。その内容は、私に舷門まで来い!でした。

今更、見送りする必要ないでしょ?と思いながら、仕方なく舷門へ。そこにはタクシーの窓が開いて、技術スタッフが手招きしていました。

舷梯を降りのが面倒いため、その場で

『どうしたんですかー?』

と大声で聞いてみました。

(技術スタッフ)『空港まで行きたいって通訳してくれませんかー?』

えぇぇぇえぇぇぇ(.`゚Д゚´) 

(私)『空港って言えば伝わりますよー!💢』

(技術スタッフ)『空港ってなんて言うんでしたっけー?笑』

おいおいおい、エアーポートだっつーの!


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