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11. project 〈ject:投げる〉

第11講の〈見出し語〉は projectです。「何とかプロジェクトを立ち上げる」というのは社会人には耳慣れた単語ですが、ビジネスでは「計画(する)」というカタカナ英語の「プロジェクト」とは違った使い方もします(後述)。また、「プロジェクション・マッピング(projection mapping:映写機器(プロジェクター)を用いて、建造物などに多色の光や映像を投影する技術)」などに至っては、「計画」という訳語からは離れすぎて「???」となるばかりでしょう。でも、語源を理解すればすべて納得です!

☑️記号のルール
1. 発音記号は使わずカタカナ表記をします。アクセントは太字で表します。
2.★マークは良く使われるカタカナ語、※マークはポイントです。

A.「語源」で〈見出し語〉を覚える

project = pro(前に)+ject(投げる)→未来に向かって目標を投げる
=⑴(動)プロジェクト「計画する」、(名)プジェクト「計画」
※名前動後のアクセント・ルール
※よく耳にする「プロジェクト=計画」の他に以下のものに注意。
 ⑵pro(前に)費用を+ject(投げる)→(動)「(費用を)見積もる
→近時は入試英語も実用志向が強いので要注意!
 ⑶pro(前に)映像を+ject(投げる)→(動)「(映像を)投影する
→これが「プロジェクション・マッピング」のprojectです。

▶語源<ject>=「投げる」

※「投げる」という<勢い強さを感じさせる語源>なので、jectを使った単語からは、<勢い・強さをイメージする>と覚えやすくなります。

B. 「接頭語」で〈同一語源の単語〉を覚える

inject = in(中に)薬を+ject(投げる)
→体の中に注射器から薬液が勢いよく投入される
=(動)インジェクト「注射する」

reject = re(反対に)+ject(投げる)
→相手に対し強く投げ返す
=(動)リジェクト「拒絶する」

subject = sub(下に)+ject(投げる)
→立場の下の者を従属させる
=(動)サブジェクト⑴「~を従属させる」
 (名)ブジェクト⑵「主題」⑶「科目」
※語源的にsubjectの中心語義は⑴の「従属させる」です。
 ここから、
 ⑵ 議論に従属している(=必ずある)もの→「主題」
 ⑶ 学問に従属している(=必ずある)もの→「科目」
という展開になります。

object = ob(~の方に向かって)意見を+ject(投げる)
=(動)オブジェクト⑴「反対する」
 (名)ブジェクト⑵「対象物」(=投げられる方)→「物」

C.「接尾語」で〈派生語〉を覚える

①injection  = in(中に)薬を+ject(投げる)+ion(名詞化:こと)
=(名)インジェクション「注射」
 ※rejection = re(反対に)+ject(投げる)+ion(名詞化:こと)
=(名)リジェクション「拒絶」
※objection =ob(~の方に向かって)意見を+ject(投げる)+ion(名詞化:こと)
=(名)オブジェクション「反対」

②subjective  = sub(下に)+ject(投げる)+ive(形容詞化:~ような)
→足下の(=自分の)意見に従属しているような
=(形)サブジェクティブ「主観的な」
※objective = ob(~の方に)意見を+ject(投げる)=「投げられる相手の立場に立つ」+ive(形容詞化:~ような)
=(形)オブジェクティブ「客観的な」

▶️第11講では、10語の見出し語&関連語を確認しました。
▶️ただ「回す」のではなく、語源の意味を理解しながら繰り返し読めば、読んだ分だけ蓄積があります!


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